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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

実施報告『北帰行中のガンやハクチョウの観察会』 

2015年02月16日
秋田 足利 直哉

 昨日、秋田県環境と文化のむらとの共催で大潟村とその周辺で『北帰行中のガンやハクチョウの観察会』を実施しましたのでご報告します。


 穏やかな日と吹き荒れる日が交互にやってくるこの頃。青い空が広がった数日後には庁舎のシャッターを壊すほどの強風と雪。直前の金曜土曜は日本海からの強風が吹き荒れ、心配しながら天気予報を見ていましたが、幸いにも気象警報の発令は無し。事前に確認できていた野鳥の生息状況が良かっただけに野鳥観察会を実施できたことにホッとしました。

 講師は(公財)日本野鳥の会秋田県支部の船橋さん、浜谷さんの両ベテラン2名にお願いし、秋田県環境と文化のむらからは4名の運営スタッフが、当所からは大潟草原鳥獣保護区京谷管理員にサポートしてもらう体制で野鳥観察会を実施しました。

 大潟村内の生態系公園駐車場に集合し、子どもから経験豊富な大人までマイクロバスの定員イッパイ乗車してガン類が採餌する場所、ハクチョウ類やカモ類が塒としている水辺、大型猛禽類がじっとしている場所などを巡っていきました。

ここではガン類を観察。ハクガンも見られ、亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイが見られました。

ここではハクチョウ類を観察。オオハクチョウとコハクチョウの違いも観察しました。

ここではカモ類等を観察。あまり種類は多くなかったのですが、鮮やかな羽色が観察できました。

 

3人の少年が参加してくれましたが、皆さん野鳥の興味津々でスコープを覗いたときの反応もかなり良かったです。双眼鏡の使い方もなかなか様になっていて、そんな彼らの様子を見ていてこの先も生きもの達の興味を持ち続けてくれる事を願ったのは私だけではないでしょう!!

 午前中の3時間で4~5スポットを巡って生態系公園の温室へ移動。野外での野鳥観察で冷えた我々をたくさんの花が咲き誇っている温室内が迎えてくれて、そこでこの日観察した野鳥を確認し合う「鳥あわせ」を実施したところ、ハクガン、シジュウカラガン、オオワシ、オジロワシなど27種の野鳥を観察することが出来ていました。参加された皆さんも見たいと思っていた野鳥が観察できたのではないでしょうか?

 この時期、ここ大潟村ならではのハクガンの群れやシジュウカラガンの群れが観察できたり、亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイが同時に見られるなど、ちょっとお得感の感じられました。参加してくださった皆さんも、大潟村ならではの野鳥観察を楽しんでいただけたようです。

 この短時間でこの確認種数を得たのは上出来だったと思います。これも朝早くから村内を下見して回ってくれた講師や管理員の皆様と、事故の無いように細心の注意を払って運営してくれた秋田県環境と文化のむらのスタッフの方々のお陰だと思っています。本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。