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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

国指定森吉山鳥獣保護区管理員さんとの合同巡視

2014年10月31日
秋田
 秋田県内各地から初雪の便りが続々と届いている今日この頃、自動車のタイヤ交換をする様子があちこちで見られます。


 森吉山鳥獣保護区の今期初冠雪は10月28日(火)でした。その日、国指定森吉山鳥獣保護区管理員2名と秋田自然保護官事務所の2名が合同で鳥獣保護区内の巡視を行ってきました。

 秋田市内から北秋田市の阿仁打当地区までは車窓に晩秋の装いを眺めながら移動しましたが、登山口を目指して標高を上げていくうちに、周囲にちらちらと白いモノが見えるようになっていきました。


 どんどん奥地へと歩を進めるうちに本格的な積雪を確認できるようになりました。久しぶりに雪の感触を感じながらの巡視となりました。

 今回巡視した場所は、鳥獣保護区の南端部でマタギで知られる阿仁地区の更に奥地で、ブナと天然杉が混在する森。気軽に行けるような場所でも無く、一人で行動するにも何かと不安がつきまとう様なエリアでしたが、一人は地元山岳会の会長と、もう一人は地元で山岳ガイドとして活動している二人の管理員さんが何時にも増して頼もしく感じられました。


 今回の巡視の目的の一つが鳥獣保護区の制札を確認する事。このエリアにも2基の制札を設置していますので、それがキチンと見えるように立っているか?厳しい冬を乗り越えられそうか?確認しました。
 その結果、柱の根元に亀裂が見られましたので、応急処置で一冬越して来春以降に交換する事としました。


 その他、歩道標柱や看板類も確認して回りました。日頃からこの様な活動をして必要であれば秋田県自然保護課や北秋田市商工観光課へ情報提供をしてます。
 この2つの標識は脱落したり、獣に標柱を破壊されたりしてましたので、修繕が必要なため、状況写真等を提供する事としました。


 管理員さんには日頃の巡視でも今回と同様に鳥獣保護区の制札等に異常が無いか?あるいは利用者が困ってしまう様な標識の不具合が無いか?目を配りながら巡視していただいております。
 二人の管理員さんは積雪があっても何処にどんな標識があるか、ほぼ完璧に把握していて、壊れた標識を雪の中から掘り当てられたのには、感心してしまいました。勿論日頃から感謝はしているのですが今回は本当に頭が下がる思いで、一層感謝の思いを強くしました。こうした管理員さんに支えられて鳥獣保護区の管理が行えているのだと改めて感じた巡視でした。
 



<おまけ>
 
 今期はブナの実が大凶作で、森を歩いていてもブナの実を見ることは無かったのですが・・・
 ツキノワグマの視覚あるいは嗅覚恐るべし!!実がなったブナの木を見つけ、登ってその実を食べたようです。周囲にあったミズナラには多数のクマ棚があってドングリをたくさん食べたんだろうな~なんて思っていましたが、ブナの実にありついたツキノワグマもいたようです。