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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ防除作業実施しました

2014年10月14日
秋田
 今日の日記は私の書くアクティブレンジャー日記ではこれまでお伝えする機会が無かったジャンル「外来生物の防除作業」の話です。  
 十和田、鹿角、裏磐梯のARが既に報告している特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウの防除作業を森吉山鳥獣保護区でも実施しました。


 オオハンゴンソウについては既に報告している各地のARが解説してくれているので割愛しますが、森吉山鳥獣保護区内でもかつて牧場及び牧草地であったエリアを中心にまるでオオハンゴンソウの花畑のような箇所が点在していて、そこから拡大していたのか?かなり奥まったエリアにまで分布が見られる様な状況になっていました。


 幸いにも森吉山鳥獣保護区で活動する団体の中に、このエリアのオオハンゴンソウの拡大を食い止め、防除作業をしなければならないとの思いを持たれているグループがありましたので、連携して防除作業を行うことになりました。 
 現地のオオハンゴンソウは花の時期が概ね終了し、種子が徐々に熟していく段階で、かなりギリギリのタイミングでの作業でした。


 まだ未熟な種子ではありましが、それがこぼれて種を蒔くような状態になってはいけないと花序の部分だけを剪定ばさみで刈り取って、その後地下茎ごと引き抜く事をひたすら繰り返す地道な作業でした。
 

 作業を続けていくと花茎をもたない小さな株も数多く見つかります。そうした株も見逃さないように林や藪の中にも分け入って作業を実施します。そうするとしゃがみ込んだり、中腰で根を引き抜くという作業を繰り返さなければならず、かなりキツイものがありました。
 車では行けないような奥まったエリアでも作業を実施しましたので、抜き取ったオオハンゴンソウを背負子を使って人力で運ぶという場面もありました。遠くまで歩いて、その先で抜き取りをして、それを運ぶという何とも骨の折れる作業でした。


 防除作業で集まったオオハンゴンソウは全て2重の袋に詰めて、更にシートで覆って、ロープでしっかりと固定して万が一にも種などがこぼれることが無いように万全の対策をして運搬しました。現在は、森吉山麓高原内の某所に保管中ですが、今後適切に処分する予定です。


ちなみに、今回防除作業で回収したオオハンゴンソウは合わせて200キロを軽く越え、1トントラック1台分に相当するものでした。
 作業が終わった時には、腰が重いと感じ、握力が失われるほどの疲労感を感じましたが、それも納得の量でした。


 防除作業は2日間実施しましたが、それでも全体から見ればごく僅かなエリアで実施したに過ぎません・・。今後も継続が必要と強く感じる作業でした。
 今回の作業に参加してくださいました皆様、お疲れ様でした。疲れは癒えましたでしょうか?