東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

縦走路の点検作業

2014年10月03日
鹿角
秋田県と鹿角自然保護官事務所合同で、八幡平から秋田駒ヶ岳まで連なる長い縦走路のうち、大深岳から小白森までの区間の登山道・避難小屋点検作業に行ってきました。

有人施設からは遠く離れていて、避難小屋泊を伴う長い登山行程となるこのエリアは、アクセスしやすく整備された八幡平や秋田駒ヶ岳とは趣がガラリと異なり、少数の熟練登山者が本格的装備を持って歩く、ひっそりとしたところです。



ところどころに湿原があり、、、



急な斜面では植物の丈が低くて視界が開ける場所もありますが、オオシラビソやダケカンバ、ブナ等をはじめとした樹木や、チシマザサが生い茂る深い森の中を歩く部分が多くなります。



今回同行したベテラン自然公園管理員さんのお話によると、ここ数年はオオシラビソの世代交代の時期に当たるのではないかとのことで、オオシラビソの倒木が特に多く見られるそうです。



登山道を塞ぐ倒木は数人で連携して切断し、登山道脇に寄せて通行の妨げにならないようにします。なかなか大変な作業です。



宿泊した避難小屋、八瀬森山荘です。八瀬森近くの大場谷地から森の中に入ってすぐの場所にあります。今回の区間では八瀬森山荘の他、大白森から北に30分ほどの場所に大白森山荘があります。

今回の作業で歩いたコースは、静けさに満ちた素晴らしいところでした。ただその分、気軽に歩けるコースでないのも確かです。歩かれる際には万全の準備と心構えで、このエリアならではの魅力をお楽しみください。