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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ一斉防除作業を実施しました。

2014年08月12日
裏磐梯
こんにちは裏磐梯自然保護官事務所の渡部です。
先日の台風で裏磐梯も、強風で散った葉や枝が目立っています。
雨風が酷かったので、今後も二次災害など十分お気を付け下さい。また、登山道や探勝路には倒木があったり、折れた枝などが垂れ下がっているかもしれないので、お出かけの際には頭上や足元などに十分お気を付け下さい。

さて、今回は8月8日に行ったオオハンゴンソウ一斉防除作業の様子をお伝えします。
平成19年から毎年行われている『オオハンゴンソウ一斉防除作業』を今年も裏磐梯の毘沙門沼一帯で行いました。
環境省をはじめとして、福島県や福島県自然保護協会、北塩原村、裏磐梯エコツーリズム協会、福島大学、猪苗代土木事務所、磐梯青少年交流の家、裏磐梯ビジターセンター、浄土平ビジターセンター等の関係団体の皆様に集まって頂き、総勢70名でオオハンゴンソウの抜き取り作業を行いました。


開会式の様子

抜き取り作業は6班にわかれて行いました。やぶの中に入る班や道沿いの班、河川沿いで作業する班など、沢山の方々にご協力をいただけたので、広い範囲で作業を行うことができました。


左上:河川沿いのオオハンゴンソウ刈り 右上:道沿いでの抜き取り作業
左下:ヤブの中に入っての作業  右下:集めたオオハンゴンソウの一部

黄色の花をつけるこの時期はオオハンゴンソウを見つけやすく、今の時期に取ってしまえば種による繁殖を防ぐことができます。
1時間半の作業でしたが、70名ものみなさんにご協力いただき、沢山のオオハンゴンソウを抜きとることができました。

オオハンゴンソウは北アメリカ原産の多年草の植物で、黄色い花が特徴です。明治時代に園芸用として日本にやってきました。現在では日本各地に生育地を広げ、もともとその地に住んでいた在来の植物の生息場所を奪っています。そのため外来生物法という法律によって『特定外来生物』に指定されています。


オオハンゴンソウの花

特定外来生物に指定された生き物は、生きたままの移動や飼育、他の場所へ放すこと、人に売ったり、あげたりすることが禁止されています。これらに違反した場合や許可なく行った場合、違反の内容によっては重い罰則が科せられます。

特定外来生物を他の場所に放すことで、いろいろな生き物のつながりによって成り立っている生態系のバランスを崩してしまいます。
このようなことが起きないよう、そして貴重な在来の生き物を守っていけるよう、外来生物の防除活動や啓発活動など様々な活動が全国で行われています。
外来生物について多くの方に知っていただけるよう私も情報を発信していきたいと思います。


オオハンゴンソウ一斉防除作業にご協力下さった各関係団体の皆様、当日ご参加くださった皆様、ご協力いただき、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。