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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

みちのく潮風トレイル 宮城県女川町ルート候補地踏査その3

2014年06月12日
仙台
こちらは毎日梅雨空、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

5月29日にトレイルルート踏査を実施した際の青空をお伝えいたします。

女川町3回目の踏査は、大六天山を再び歩きました。1回目はどこをどう歩いたか、事前情報無しの状態でしたが、今回は少しだけ努力して、地図やガイドブックを調べて臨みました。

コースは、登り口は女川湾に面した小乗浜から登り、コバルトラインを横断して尾根筋を通過して大六天山山頂へ、タカ取場公園を経て、送電線鉄塔の立つピークから万石浦側の針浜猪落へと下ります。牡鹿半島の付け根を横断する感じです。

今回も道案内は、女川町役場と女川ネイチャーガイド協会の皆さんです。


写真はすでにコバルトラインを横切り、尾根筋を歩きだしています。見てください、この青空!爽やかな日でした。草丈の短さは、ニホンジカがよく草を食んでいる証拠、歩きやすい道を維持してくれています。


尾根筋から左側、女川湾を望んでいるのですが、雲海が広がり、標高400㍍前後の山を歩いているのに、まるで高山を歩いているような錯覚にとらわれます。きっと、女川町の皆さんにはこの季節の当たり前の風景なんだと思いますが、何て素敵な景色なんでしょう。太平洋からひんやりとした冷気が雲海から山々に揚がってきます。5月から6月の季節限定の光景らしいです。

タカ取場公園で昼食後、おいしいコーヒーをごちそうになり、下りのコースの確認です。

送電線鉄塔の立つピークからは、万石浦のカキの養殖筏や石巻市の街が見えます。すっきり晴れた日には、仙台の街並みもその先までもみえるそうです。石巻市と女川町の境となる尾根を下山です。いたるところで、シカの声や少し離れた山を駆けるシカの姿が見えます。あっという間に林の中に消えていきます。チャレンジ!


白いお尻のシカ、やっと撮影できました。増えすぎているので管理のため、狩猟・有害捕獲が行われ、人には警戒しているようです。この日、シカの姿や気配を感じた頭数は十数頭、やはり多く感じます。
シカの棲む大六天山を無事に下山、目的地針浜猪落に到着です。みんなで心地よい汗を拭きながら、「みちのく潮風トレイル」女川ルートには、大震災の影響でJR石巻線がまだ開通していないけれど、女川駅が完成すると、駅前に温泉も出来るし、歩いたら温泉や、海の幸が待っているそうです。

景色を楽しむ、動物や植物と出会う、人と出会う、地名を楽しむ、様々な楽しみ、出会いをこれから、「みちのく潮風トレイル」のルートで体験できるようになります。その為の準備が着々と進められています。
楽しめるルートができるには、地元の皆さんのご協力が大切なことを今回も実感しました。

女川町役場、女川ネイチャーガイド協会の皆さん、ありがとうございました。