東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

みちのく潮風トレイル 宮城県女川町ルート候補地踏査その1

2014年05月12日
仙台
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。愛鳥週間に入り、新緑の中、夏鳥たちが美しい声でさえずっています。

今日は、みちのく潮風トレイル候補地である女川町の二つの山を似田貝保護官と踏査してきましたので、報告いたします。

5月2日、前日の雨でより一層緑が鮮やかに感じる日です。女川町産業振興課の3名のご案内で、「大六天山」を踏査です。牡鹿半島の女川町と石巻市の境に連なる山々の一つ、標高440㍍で、牡鹿半島の光山に次いで2番目に高い山です。



今回の予定は、いきなりですが、山頂→三国神社→大六天山駐車場(県道220号線)に降りる片道コースです。途中、ゴミを拾いながら、倒木などを整備しながら歩きます。

大六天山頂(三角点)から歩きだし三国神社に立ち寄りました。直ぐ近くからニホンジカの声が聞こえてきます。どこかなと見まわしましたがみつかりません。私達の方が観察されているようです。ルートに戻り、辺りの景色やオオルリやアカハラ、センダイムシクイのさえずりと共に進みます。


植物も観察、この山の目立った植物は、ヒトリシズカ(写真上)とミミガタテンナンショウ(写真下)です。このルートの特徴は、ヒトリシズカが群生し、いたるところにシカの新鮮な糞が落ちています。その側では、よくオオセンチコガネが観察されました。金属光沢の美しいオオセンチコガネは動物の糞を生活に利用している昆虫、シカの多い場所では分解者として必要不可欠。


このコースで、いいなと感じるところを発見!それは、ふかふかの道と新緑の間からコバルト色の海が時折見えることです。

歩きやすい道もあれば、途中、数年前の強風で多くの樹木が倒木している箇所もあり、女川町役場の皆さんが早速、歩きやすいように整備しながら道をさらに進みます。

今回のコースで歩きやすく感じるもう一つの発見は、山頂にもありましたが、真新しい道標です。これは、女川ネイチャーガイド協会の皆さんが整備したものだそうです。トレイルに欠かせない、地元の山を知りガイドもし、整備もできる人々がいることです。

ゴールの大六天山駐車場(写真下)に到着です。ゴミはおもったより少なく、降りたところの県道沿いにゴミが目立ちました。
途中、垣間見えた海は女川湾、写真中央奥に見える小さな島は笠貝島、右に江島、左には出島が見えています。
好天に恵まれるとホントに海はコバルトブルー。あっ!そうか、県道220号牡鹿半島公園線は、コバルトラインと呼ばれています。納得です。山と海が出会う女川町の大六天山踏査でした。
女川町役場の皆さん、ありがとうございました。次回は、女川ネイチャーガイド協会の皆さんも加わり、石投山のコースを紹介します。