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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

山田町 エコツーリズム

2013年12月26日
宮古
 みなさん、こんにちは!
東北の沿岸に雪が降りました。三陸もいよいよ冬の到来です。

12月21日(土)~12月23日(月)の3日間、岩手県山田町において、エコツーリズムのワークショップを開催しました。
今回は、絵地図師であり、お散歩屋の高橋美江氏を講師に招き、町の魅力を探す視点や、お散歩の楽しみ方を学びました。

☆1日目☆




 高橋美江氏による、講義です。町の魅力素材の探し方の座学です。
先生は、お散歩は「楽しみながら歩く事が一番!」と言っていました。そして、「らしさ」という本質は、日常に隠れていることが多いということ、それに気付くには好奇心と柔軟な脳みそがコツだと話していました。
 スライドを使った先生の講義は、受講者側から、「なんだろう?」や「わかった!」という声が多く聞こえ、そして表情が豊かになるものでした。2日目のフィールドワークが楽しみです。

☆2日目☆




 3つのグループに分かれて、町を歩き地域のお宝素材を持ち帰ってきて、マップを作るワークを行いました。その後チーム毎に発表を行います。
道に落ちていたコインを地図に貼り付けるなどして、おもしろい地図を作っているグループもありました。発表を聞くと、昔、日東捕鯨が鯨の水揚げと加工を行っていた跡地や、山田で一番古いイチョウの木、屋外に設置された流し場などについて考察を深めるうちに、山田町の生活や大切にしてきたものが少し見えてきました。また、同じ場所を歩いても、チームによって、目の付け所が異なり、普段何気なく通っている場所でも、メッセージが隠された魅力たっぷりの場所だと気付いたようです。疑問を持ち帰るのは、大切で、それを検証することによって、「なるほど!」につながることが分かりました。
翌日はフィールドを変えてのワークです。どんな発見が出来るか、楽しみにしながらこの日のワークショップを終わりました。

☆3日目☆




 2日目とは場所を変えてのフィールドワークです。みなさんのお宝探しセンサーが研ぎ澄まされていました。チームワーク力もぐんとアップし、次々といろんな会話が生まれます。私のいたチームは荒神神社で活動しました。「なぜ、大木の切り株が多いの?」「砂浜にある黒い砂は何?」いろんなハテナが生まれます。地元の人から「この木で、鳥居が作られたんだよ」「触ってごらん、ずっしりと重ければ、これは砂鉄。なぜここにあるのか分からないけれど、昔は磁石持ってきて遊んだなぁ~。懐かしいなぁ~」と教えていただき、会話が続きます。地元の人にも分からない事は、検証が必要だ!ということで、持ち帰り課題です。あっという間にお散歩の時間が終わりました。昨日同様、地図にまとめ発表を行い先生から講評をいただきました。3日目、コツをつかみ2日目よりもバージョンアップしていました。楽しむ事、好奇心を持っていろんなハテナを生み、それを検証することが、「らしさ」につながり、それを上手に表現することが大切だということが分かりました。




先生の講義を通じて、日常の身近な所にこそ素材が隠れていて、それに気付く面白さを学びました。3日間の講義を終了し、みなさんがとても楽しそうに、笑顔で「またお願いします」と挨拶をしていたのをみて、山田町らしさを探すヒントを分かっていただけた気がしました。
それと、ワークショップを行うことによって、みなさんがつながったような気がしました。交流が出来、仲間が出来て非常に有意義な3日間のワークショップだったと思います。山田町のエコツープログラムづくり、次回が待ち遠しいです。楽しい!と思っていただけるようなワークショップを開催できるよう、山田町のみなさんと頑張っていきたいと思います。


上写真は、すってん転んで尻もちをついた人がいたのでこのようなポーズで撮影した「チーム:黒沢かんとくとお尻-ズ」
下写真は、最終日に作った地図の前での記念撮影です。美江先生とみんな、素敵な笑顔(*^▽^*)です。