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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

第五回井戸岳植生復元作業

2013年10月10日
十和田
 平地では紅葉には少し早いですが、八甲田の上の方では美しい紅葉が見られた10月3日登山の日に十和田八甲田地区パークボランティアの方々と当事務所総勢4名で第五回井戸岳植生復元作業をおこなってきました。今回の作業では、予め採取しておいた8種類の植物の種を新しい実験区へ播種しました。当日は雨こそ降りませんでしたが、風が強く実験区の新設作業するのも一苦労でした。実験区はそれぞれ異なる条件で3つ作成しており、どういう結果になるか楽しみです。
※今回おこなった種子の播種については、前回もご説明しましたが、許可を得ており、国立公園の特別保護地区では、許可なく種子を播種することは禁止されています。


写真左上→実験区の新設作業の様子①
写真右上→実験区の新設作業の様子②
写真左下→実験区の新設作業の様子③
写真右下→登山道の補修の様子

以前にもご紹介しましたが、ここ井戸岳は年間を通して風が強く、冬場には地面が凍って盛り上がる「凍土」という現象も起こることから、植物にとっては厳しい環境となっています。そんな厳しい環境の中で少しでも植生復元を早める方法はないかと考え、採取した種を播種することとなりました。来年この厳しい環境の中で、どれくらい発芽するのかわかりませんが、この方法が効果的で植生復元作業の効率が少しでも向上することを期待するばかりです。

写真左上→新設した実験区全体の様子
写真右上→実験区D1(矢板+ネット+種の播種)
写真左下→実験区D2(ネット+種の播種)
写真右下→D1及びD2の対照区(種の播種はおこなっていない)

冒頭でも触れましたが、この日は天気にこそ恵まれませんでしたが、美しい紅葉を楽しむことができました。中でも上毛無岱と下毛無岱との間から見られた紅葉は非常に美しく、多くの方々も紅葉を楽しんでいました。これからは、徐々に低地へと紅葉が進んで来ますので、しばらく八甲田周辺では紅葉を楽しむことができると思いますので、是非足を運んでいただければと思います。

写真左上→上毛無岱から見た下毛無岱
写真右上→下毛無岱の様子①
写真左下→下毛無岱の様子②
写真右下→下毛無岱の様子③