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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

月山クリーン&外来植物駆除登山

2013年09月20日
羽黒
磐梯朝日国立公園 出羽三山地域の月山は、登山、観光を目的として多くの方が訪れます。しかし、近年、登山道沿いなどに外来植物や低地に生える植物が繁茂していることが確認されています。そのため、ごみ拾いとともにこれらの植物を駆除することをとおして、皆さんに月山のすばらしい自然を理解いただき、保全していくためのイベントを開催することとなりました。

当日は、一般参加の皆さんや羽黒地区パークボランティア、スタッフも合わせて総勢35名で実施しました。


クリーン登山の様子

クリーン登山では、羽黒口(8合目)~山頂~姥沢口のルート場のゴミを拾いました。飴袋やたばこのフィルターが多かったですが、中には古い年代物の空き缶や登山靴のソールなどもありました。年々ゴミの量は減っているとのことですが、約4㎏ものゴミを拾い集め、月山をきれいにすることができました。

外来植物の駆除作業では、山頂付近に区画を設け、1時間半ほどで生重量約30㎏もの外来植物(オオバコ、セイヨウタンポポ、シロツメクサ)を駆除しました。
どの植物も一般的に馴染みの深い植物ですが、多くの参加者の方にとっても、月山の標高の高いエリアでは外来植物(もともとそこに生息していなかった生物)で、月山本来の植生に影響を与えていることは意外だったようです。


外来植物駆除作業の様子

作業中には、活動の様子を見かけた参加者以外の方々からも「どのような外来植物を駆除しているのですか?」、「月山で、このような活動も行われているのですね」など、関心を多く寄せていただき、周知にも繋げることができたように思います。


外来植物駆除作業後の様子

月山ビジターセンターで拾い集めたゴミや駆除した植物を一週間程度展示しています。

月山では今回初めての外来植物駆除活動となりましたが、参加者の「外来植物が生えている別のところも!」「来年もぜひ参加したい!」、ご協力いただいた山頂小屋のご主人の「山頂付近では、ここ5年10年で外来植物が繁茂してきた。この活動を継続して実施して、クロユリなどの貴重な自然が守られていくよう願っている」といった声に、今後も地道に継続して実施していきたいと考えています。

ご参加・ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。

※今回の植物駆除は許可を得て行っております。国立公園 特別保護地区内で、許可なく植物を採取することは禁止されています。