東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

「知って楽しい 猛禽類!」in 仙台市八木山動物公園

2013年08月05日
仙台
仙台市も梅雨明け、8月3日、久々に青空が広がりました。
平成25年度八木山動物公園の動物セミナーの第1回が開催されました。
講師を務めるのは、「環境省猛禽類保護センター 鳥海イヌワシみらい館」の水落自然保護官と長船自然保護専門官(アクティングレンジャー)、それからワッシー君です。

参加者は夏休みということもあり、小学生を含む親子、大学生、一般の約30人です。



右から水落自然保護官、ワッシー君、長船アクティングレンジャーです。

長船アクティングレンジャーから、『猛禽類とは?」猛(がむしゃらに強い)、禽(鳥)類(仲間)イヌワシ(空の王者)、クマタカ(森の王者)の他、トビやノスリについて解説がありました。

水落自然保護官からは、「猛禽類を守るとは?」と題して、強いはずの猛禽類ですが、なぜ絶滅危惧種になっているかの解説がありました。
守るということは、イヌワシ、クマタカそのものだけではなく、その生活している環境そのものを守っていかなければならず、餌となるウサギやヘビが多く生息するためには、その餌になる小動物や植物が豊かでなければならないことが学べました。

後半は、猛禽類のペリット(食べたものの消化できなかった部分を基地から吐き出したもの)を解体して、どんな環境で生活しているかを観察しました。動物園の餌を食べている鳥と自然界の餌を食べている鳥では、ペリットの中身に違いがありました。動物園では餌として与えているネズミなど、自然界では、甲虫やアカネズミの骨や毛(鳥やネズミ)、中には、ウロコも出てきました。普段だと、気持ち悪いと思うペリットも、生活を垣間見る情報、お宝となります。
もしかすると、セミナー参加者の中から、未来の猛禽類の専門家が誕生するかもしれません。

仙台市は、楽天イーグルス、ベガルタ仙台のキャラクターがいずれもワシです。セミナー終了後、動物園内を散策しようとしたワッシー君でしたが、人気者のワッシー君は子供たちにすぐ捕まり、八木山動物公園の2羽のイヌワシとは対面できずに、イヌワシみらい館に帰っていきました。
きっとまた、イヌワシのこと、猛禽類のことを語りに来てくれるでしょう。