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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

浜辺に花を プロジェクト

2013年07月25日
宮古
みなさん、こんにちは。
 7月20日(土)、浄土ヶ浜ビジターセンターの活動として、浜辺の清掃活動イベントを行いました。
東日本大震災で大きく姿を変えてしまった浜辺の漂着物を回収して、少しでも多くの海浜植物が戻りますようにと、願いを込めて行われたイベントです。
 前日まで降り続いていた雨が止み、樫内集落から浜辺まで植物や野鳥のさえずりを楽しみながら気持ち良いミニトレッキングが出来ました。

 栃内浜に到着すると、波打ち際にペットボトルや、缶、ロープなどの漂着物が浜辺に打ち上げられているのに気付きます。

ビジターセンタースタッフから、海浜植物が自然環境の中で果たす役割の解説を受けて海浜植物の大切さを学んだあとで作業を開始しました。



-スタッフ解説より(写真は栃内浜の山側です)-
海浜植物は山と海の中間地点にあり、そこで土壌を肥やして栄養を作っているそうです。砂が飛ばされるのを防ぎ、しっかりと根を張って海の厳しい環境と、森が成立する陸地の穏やかな環境をつなぐ役割をしています。



【写真上:今年の様子 写真下:昨年の様子】
昨年と同じく栃内浜で開催し今年で2回目となりました。昨年より、ハマヒルガオ、ハマエンドウの株が増え、緑が多くなったように感じました。


 
波打ち際の清掃活動は、歩きにくくて少し大変でしたが、みなさんがゴミ袋いっぱいになるまでひろってくださいました。


確認した海浜植物です。少しずつ、株を増やしています。来年の今頃、どれくらい増えているのか、どんな植物が見られるのかが楽しみです。


1時間30分で45リットル入り袋23個とその他大きな漁具やタイヤなどが集まりました。ペットボトルや発泡スチロールなどの他、外国のラーメンの袋や洗濯洗剤の容器などもありました。波打ち際だけでなく、山裾からも多くのゴミを回収しました。

地元では栃内浜をとっちょないと呼び、小中学生の頃は朝から日が暮れるまでとっちょないに行って海に潜って遊んでいた。という話も聞きます。地元の人から親しまれ、愛される栃内浜。植物だけでなく、地元の人々の想いでの詰まった場所のひとつです。そんな場所を守り、ずっと残して行きたいと改めて思いました。
最後にみんなで記念撮影をしました。一緒に汗を流して活動した後はみんなが素敵な笑顔です。浜は綺麗になりました。植物が再生しこれから先も美しく、そして地域住民の皆様に愛される浜でありますように・・・。