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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

グリーン復興プロジェクト ~東北海岸トレイル勉強会~

2013年02月20日
宮古
みなさん、こんにちは。
2月1日(金)青森県八戸市において、「みんなでつくろう!東北海岸トレイル勉強会」を開催しました。この地域ではどのような事が出来るか、何をアピールできるだろうかとみんなでアイディアを出し合うのが今回の目的です。

冒頭の挨拶で環境省から、東北海岸トレイル(仮称)の設定には、地域のご協力をいただき、みなさんと共に進めていきたいということを改めてお伝えしました。


写真は、トレイルの魅力を私達に紹介してくださる斉藤政喜さんです。


斉藤政喜さんの講演を聴きました。「シェルパ斉藤」と言えばピンと来る方もいらっしゃるかもしれません。日本だけでなく世界のロングトレイルにも足を伸ばしているバックパッカーで、それらの経験をもとに執筆活動などをされています。斉藤さんの歩いてきた、各地のトレイルの写真が大きなモニターに映し出されると、そこには、自然の中で生まれる出会いがありました。風景であったり、人であったり、地域の様子であったり。

ネパールのロングトレイルでは、生活の道となっているため、その地域の生活が見えてくるのだそうです。別の地域ではフラッカーポストと言って、ハイカーが決められたポイントで撮影した写真をその場所に明記されたアドレスに送ることによって、管理者や他のハイカー達に道の状況を知らせることができる仕組みもあるそうです。他にも様々なことを紹介してくださいました。


本当に楽しく講演してくださる斉藤さんのお話を聞いて、会場にいた多くの方はますます刺激を受けていた様子でした。





次に、NPO法人体験村・たのはたネットワークの方から、事例発表を行っていただきました。被災地ガイドを始め、サッパ船アドベンチャーズなどの体験型観光に精力的に取り組んでいらっしゃる団体です。震災直後から、現在に至るまでどのような活動をしてきたかが紹介されました。トレイルの活用についても期待を述べていただきました。

続いて少人数のグループに分かれてワークショップを行いました。
「キャッチフレーズ班」と「ルールを考える班」に分かれて意見交換をします。




キャッチフレーズ班は、東北海岸トレイル(仮称)の魅力、特徴、そしてトレイルにかける想いなどをヒントにして、外部へアピールするキャッチフレーズを考えます。
「潮の道」「海物語」「福幸海道」や「シールックロード」など素敵なネーミングに加えて、地球を飛び越え、宇宙に自慢したい程の道ということでしょうか、「宇宙からの玄関口」や「宇宙一」というものもありました。




ルールを考える班は、ハイカーに守って欲しいルールと、迎え入れる側が守るルールで、どんなものがあれば良いかを考えました。
迎え入れる側のルールでは、「トイレの確保をしてあげよう」「挨拶は、必ずしよう!」など、おもてなしの心を大切にするような意見が出てきました。ハイカーには、「挨拶をしてほしい」「地域のルールを守ってもらいたい」などの意見が出ました。中には、「ハイカールール」というものを地域毎に決めてその地域に来たら必ず見て欲しいもの(自慢したいもの)を書いたハンドブックをハイカーに渡しハイカーはそれを実行する、という意見も出ました。



お互いが気持ち良く利用し、利用されるように、皆さんで意見交換をしました。
参加してくださった方々が地元を愛し、誇りを持っていることが分かるような意見を多く聞きました。とてもうれしかったです。このような方々がトレイルを一緒につくってくださってくださると心強いです。

次回の勉強会は、久慈市で開催される予定です。

~お知らせ~
愛称・シンボルマークの募集は締め切りました。
多数応募いただきありがとうございます。どれもいろんな想いを込めて考えてくださったんだなぁと感じられる作品でした。
愛称とシンボルマークが決定したら、お知らせしたいと思います。