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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

冬の白神山地巡視【暗門】

2012年12月21日
白神山地
12月19日に暗門まで巡視に行ってきました。
私にとっては2度目の冬の白神山地ですが、雪が積もってからの暗門に行ったのは今回が初めてです。

暗門へのアクセスする県道は11月末で閉鎖となり、除雪がされていないということもありますが、雪崩がとても多い場所でもあり、なかなか行くことができません。
12月頭の爆弾低気圧によるどか雪以降は、雪が落ち着いていたことや、暗門まで一度除雪がはいったこともあり、今回は巡視に行くことができました。

今回は途中の除雪がされている所まで車で入り、残りはラッセルして向かいました。


白神ライン(県道28号線)の橋の上から見た大川です。
普段は車で素通りしてしまう所ですが、歩いてみるとなかなか素敵な景色が楽しめました。

今回の目的地の暗門まで2時間くらいかけてたどり着き、緩衝地域の境界に設置している標柱で積雪を見てみると1mくらいありました。
ここからはスノーシューやカンジキを履き、暗門の滝歩道・ブナ林散策歩道の入り口にある水場で湧き水を飲んでから引き返しました。


左の11月22日の白神ライン閉鎖直前の写真と比較してみると、【入口】の文字の辺りまで雪が積もっているのがよく分かりました。
この標柱は、白神ラインが開通しているシーズンにはチェーンソーアートの(実物よりでっかい)クマゲラさんに留まってもらっています。

道中ではニホンザルにも出合いました。
白神ラインを車で走っていてもたまに群れを見かけますが、近寄るとエンジン音ですぐに逃げられてしまいます。
歩いているとそこまで警戒もされず近くで観察することもできました。


まだ若い(4~5歳くらい)オスの離れザルでした。
残念ながら写真を撮ろうとするとそっぽを向かれてしまい、横顔の写真になってしまいました。

雪が積もっていると普段は会えない動物たちの足跡などの発見もあり、とても面白いです。
なかなか冬の白神山地には入れないですが、今シーズンは冬場も巡視に力を入れて雪の時期の白神山地も紹介していけたらと考えています。