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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

野鳥観察会用ツール

2012年12月19日
秋田
 私と仙台自然保護官事務所の鎌田ARの野鳥観察会の報告記事が続けて掲載されました。
 この時期はガン類、ハクチョウ類、カモ類など冬に群れとなってみられる野鳥たちの観察会が各地で行われています。東北地方環境事務所管内でもいくつかの野鳥観察会がありました。私もこれまでいろいろな地域の野鳥観察会に参加してみましたが、そのどれもが地域の特色があって楽しく有意義な観察会でしたので皆様のお近くで野鳥観察会がありましたら是非参加していただきたいと思います。


 さて・・この時期の野鳥観察会の主役(の一つ)はガン類やハクチョウ類ですが、彼らは複数の「種」が集まって一つの大きな群れとなって行動していることが多いようです。オオハクチョウやコハクチョウ、マガンやヒシクイなどなど組み合わせも様々です。
 体が大きいハクチョウやガン達が数百羽~数千羽、時に数万羽ともなる大きな群れで行動している様子はとっても迫力も有り、観察のし甲斐がある一方で、様々な種類が一緒にいることで識別するのに苦労するという一面もあります。
 採餌していたり、羽繕いをしていたり、仲間で呼びかけ合ったりする行動を観察するのもとっても楽しいのですが、私は、『そこに居る種類を識別できたらもっといいのにな・・・』と思っていました。

 そこでいろいろなツールを探してみたのですが、なかなか自分の所管地にマッチしたような物が見つかりませんでした。何点かみつけても色々と問題があってそれを観察会で使うことは出来そうもありません・・・。う~~ん・・・。
 
 『これはもう自分で作るしかない!!』と一念発起したのが数年前。野鳥観察会で役立つ識別イラストを自分で描くことにしました。



 鎌田ARの記事には動物園での観察会の後、今度は野生下で暮らすガン達を蕪栗沼で観察する様子が描かれていますが、そこで講師の方が解説している様子を写した写真があります。実はこれ私が描いたもの。(手前味噌でスミマセン^^)


 これがそのイラストです。私としては大潟村やその周辺での野鳥観察会を想定して描いたのですが、宮城県でも同じようなガン達が観察できるのでお役に立てたようです。
 このイラストは私が担当する野鳥観察会でもよく使っていて、先日も講師にお渡しして使っていただきました。
 
 先日の観察会では、他にもいくつか準備していきました。残念ながら実際に観察できた野鳥は20種類とやや少なめだったので、使ったイラストはほんの数枚でした。なので収納する前にこちらでちょっと・・・



 まだまだ枚数も描いている種類も少なくてツールとしては不十分ですが、他の事務所の観察会でも使っていただけたのが嬉しくて。それと何人かの方に『ツールとして紹介してみたら?』と言っていただいていたのでこの機会に。


 各地で活躍しているアクティブレンジャー達は、少しでも自然に、生きものに、所管地に興味を持ってもらいたい。少しでも理解が深まるようにと様々な工夫をしています。東北のアクティブレンジャー達も様々なオリジナルアイテムを作っているようです。もしかしたらそうした話もこの『アクティブレンジャー日記』の中で聞けるかも知れませんね。