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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

化女沼で外来魚駆除・調査体験 インターンシップとともに

2012年09月11日
仙台
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
今日は、国指定化女沼鳥獣保護区で行われている魚類調査について報告いたします。
この夏、地域の新聞に大々的に載った記事のタイトルが「在来魚ほとんど姿を消す バスなど外来魚が98.5%」でした。

今年5月からNPO法人「エコパル化女沼」のみなさんが大崎市の委託を受けて調査を行っています。

丁度、インターンシップで「環境省の仕事とは」を体験している大学3年生の野田さんと、環境省の小保根職員と共に、化女沼で行われている外来魚駆除・調査に参加させていただきました。

エコパル化女沼のみなさんと一緒に、フィールドワークが好きという野田さん(右端)が定置網を引き揚げています。この日は、定置網6基を引き揚げました。

定置網にかかった魚は全て数えます。モツゴ(在来魚)11匹は沼に返し、残るは外来魚!

数えてみると、オオクチバス稚魚165匹、成魚12匹、ブルーギル33匹、カムルチー稚魚2匹、成魚1匹。大きさ、重さを計測、産卵期には、雄雌も調べるそうです。確かに化女沼は外来魚に占領されていることを実証するものとなりました。

NPO法人「エコパル化女沼」では、この沼を「ねぐら」としている亜種ヒシクイがここ数年減少してきているのは、釣りをする人が増えているからではないか、と考えています。そのため、この沼には外来魚がいなくなるように努力しているそうです。

「エコパル化女沼」のみなさんの努力が実を結ぶよう、私たちも協力できたらと思います。

野田さんはこの後、八木山動物公園で希少種の保全について、動物公園の取り組みを見学しました。短い時間の中で、生息域内(鳥獣保護区)、生息域外(動物公園)の取り組み、それぞれの間で環境省がどんな役割をしているのかを学んだようです。5日間のインターンシップでの経験が、いつか活かされることと思います。

この日、お世話になりました「エコパル化女沼」、「仙台市八木山動物公園」の皆様、ありがとうございました。