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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ駆除活動

2012年07月12日
宮古
みなさん、こんにちは。
今日の宮古は朝から雨が降っていましたが、少し前からあがり、空が明るくなってきました。

今回は外来種駆除の活動について紹介します。
7月7日の陸中海岸国立公園北部地域のパークボランティア活動では、特定外来生物のオオハンゴンソウ駆除作業を行いました。場所は岩手県久慈市の横沼漁港周辺の自然歩道です。
現地につくと、まずその株の多さに驚きましたが、早速作業に取りかかります。


この時まだ開花はしていませんでした。葉です。もう少しすると、黄色い舌状花を付けます。

根がしっかりと張っていて引き抜くのには、力とコツが必要です。力任せに引っ張ると、途中でブチッと切れてしまうので、バールやスコップなどを用いました。大きいものだと、170㎝を越えるものもありました。体全体を使って引っこ抜きます。



「オオハンゴンソウ駆除作業中」と張り紙をして活動を開始しました。



この日は濃い霧と雨に見舞われましたが、あっという間に時間が過ぎ・・・約3時間で45リットル×35袋分回収をしました。「来年の今頃、オオハンゴンソウでいっぱいだったこの場所に、ニッコウキスゲが見られればいいなぁ」という声も聞こえてきて、期待を抱きながら作業を終了しました。顔や服など、みなさん泥だらけになった姿をみながら改めて活動の充実感を分かち合います。汗をかいた体に海風が気持ちよく吹きます。漁港では、ウニの口開けが行われており夏の到来を感じさせていました。

今回は3時間の作業で終了しましたが、久慈市の自然歩道にはまだまだオオハンゴンソウは残っています。今回の作業をスタートとして、今後の対策を検討して行きたいと思います。



 作業前の状況



作業後の状況


特定外来生物(植物)とは

外来種とは、もともとその地域にいなかった生き物で、人間活動によって外部から持ち込まれたものをいいます。中でも、生態系や人の生命、身体、農林水産業への被害を防止するため、「外来生物法」により、その取り扱いが厳重に規定されている生物種が、特定外来生物(植物)です。(オオハンゴンソウは、この特定外来生物に指定されています。)
栽培、運搬、保管、輸入、植える/蒔く、許可を得ていない者への譲渡、引き渡し(販売含)が禁止されています。
外来生物被害防止3原則:「入れない」「捨てない」「拡げない」を心にとめ、適切な対応とご理解ご協力をお願いいたします。

外来生物は身近なところに存在しています。
まずは、知る事から始めましょう!
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://www.env.go.jp/nature/intro/2law/lawoutline.html