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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

子育てのバトン

2012年07月02日
仙台
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
鳥獣保護区内外問わず、野鳥たちは子育て中!
今日もその子育てにちなんだ話です。場所は昨年6月にも紹介した、蒲生干潟に通じる道路沿いにある工場敷地内のサギのコロニーです。

津波被害から免れた海岸林、比較的に被害が少なかった工場敷地内の針葉樹林では、今年は昨年よりもサギの仲間が多く集まっているようです。

ダイサギ、チュウサギ、アマサギ、ゴイサギを中心に集団営巣し、現在は、それぞれのヒナはすくすく育ち、おねだりする姿は、親サギを食べてしまいそうにも見えます。





よく見ていると、兄弟の大きさに差がある分、強調して「お腹すいた、もっとちょうだい!」と催促している姿が観察されます。横入りや、あ~あ、また食べられないと眺めるばかりの子も・・・・・


ダイサギの巣での親たち、餌ではなく木の枝を渡しています。


チュウサギの親たち、こちらも木の枝を渡しています。


そして、受け取った枝は、巣材の補強になりました。食欲旺盛なヒナはどんどん成長するので巣は狭くなっていきます。ヒナたちはまだ飛べませんが、バタバタ羽ばたきの練習。巣がある大きな枝は上下に揺れています。

セッセと親鳥たちは餌や木の枝をバトンに、震災を乗り越えて、2回目の子育てを頑張っています。