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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

飯豊連峰 頼母木山巡視

2012年06月20日
羽黒
 6月11~12日、飯豊連峰の丸森尾根から登り、頼母木小屋泊、大石山まで巡視を行いました。

 この冬は雪が多く丸森尾根登山口のある天狗平への林道は6月になってから開通しました。
 例年よりも一ヶ月近く遅れ、登山者には待ちに待った開通です。

 丸森尾根では、登山道利用等によって大きく掘れて荒廃してる箇所が多数あります。
 平成22年度には飯豊連峰保全連絡会の合同保全作業で保全修復作業を行いました。

 ※詳しい様子は、飯豊連峰保全連絡会ニュースレター第11号をご覧下さい。
http://www.env.go.jp/park/bandai/data/files/iide_hozen_news_11.pdf
 

 今回の巡視の目的の一つはこの作業箇所を確認することでしたが、一部課題は見られたものの、木を用いた土留め等は有効に機能していることが確認できました。
 

 地神北峰~大石山ではハクサンイチゲが満開で一面見事なお花畑です。
その他、イワカガミやハクサンコザクラも咲いていて、飯豊地域らしい素晴らしい景色が広がっていました。


 早咲きのイイデリンドウを見かけました。飯豊連峰の固有種であり、他の山では見ることができません。
ミヤマリンドウとよく似ていますが、中心の花弁が上を向いて立っているのが特徴です。


 飯豊連峰の稜線の風景です。頼母木小屋付近から大石山、鉾立峰、杁差岳方面。

 翌朝小国盆地方面は雲海で、山の稜線から流れ落ちる雲の滝を見ることができました。


 滝雲と呼ばれる珍しい自然現象の一つで、暖かい空気と冷たい空気がぶつかりあう気象条件が揃った時に観察されるもののようです。
そのスケールの大きさには圧倒されます。

 6月になったとは言え、飯豊連峰ではまだまだ残雪が豊富です。
例年、登山道上の雪渓が完全に消えるのは8月過ぎです。
登山をされる方は事前にしっかりと情報収集を行い、装備等を確認してから入山するようにして下さい。