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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

伊豆沼の春は・・・・・

2012年04月26日
仙台
仙台自然保護官事務所の鎌田です。

新年度初の自然情報は伊豆沼からです。
マガンやハクチョウが帰り、伊豆沼・内沼の湖面はすっかり静かになりました。入れ替わりに春を告げる鳥たちが伊豆沼には訪れています。

地元の写真家から「ここにいるよ」と教えていただきまして、セイタカシギをしばらく観察していました。1羽ですが、お気に入りの蓮田で採餌行動をせっせとしています。たまに畔に上がり糞をしてまた餌場である蓮田に戻ります。餌場を汚さないように配慮しているように見えます。

県外からも情報を聞きつけ、撮影モデルをしてくれています。

毎年季節の変わり目に訪れているシマアジ、ヨシの中にひとたび入るとどこにいるのか分からないのですが、太く白い眉斑が目立つカモです。シマアジに遭遇する1週間前はヨシガモが観察でき、季節の変わり目はいつもと違う鳥たちに出会えます。

ダイサギ、アオサギに混ざって、チュウサギも観察されるようになりました。これも春を感じるひとつ。雪解けや雨水で水位が上がった沼の周辺の萱場は格好の餌場となり、ドジョウをゲット!

沼の回りの田んぼに目を向けると、夏羽に変わりつつあるムナグロを発見、20羽ほどの群れでしたが、まだ冬羽の個体からすっかり夏羽に変身した個体まで様々でした。水田を含む湿地では、移動中のシギチドリ類にも数多く出会えます。
今回の日記に使用した写真は、4月24日の渡り鳥飛来調査中に撮影したものばかりです。

昨年春は震災直後の混乱で、春を失った感じがありましたが、その分を取り戻したかのような嬉しい偶然が重なった調査日和でした。

国指定鳥獣保護区の仙台海浜、伊豆沼、蕪栗沼(かぶくりぬま)、化女沼(けじょぬま)の自然情報を今年度も日記を通じてお知らせしていきますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。