アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
東北海岸トレイルモニターツアー 第1回 報告
2012年03月22日
宮古
3月17日(土)、3月18日(日)に第1回目のモニターツアーが開催されました。
首都圏からの一般モニター16名、関係者21名が参加しました。
3月17日(土)【大沢海岸~姉ヶ崎まで約5.6㎞】
大沢海岸から姉ヶ崎までの自然歩道は、陸中海岸国立公園の中でも、多くのアップダウンがある歩道のひとつで、健脚者向けのコースです。春には、カタクリやフクジュソウ、沢沿いにはニリンソウの群落を見ることができますし、今の時期だと、木々の合間から見える海の景色も格別です。
出発地点である大沢海岸に到着し、ガイドから簡単なコース説明を受け、準備体操をしたあと、歩き始めました。いよいよ東北海岸トレイルモニターツアーの開始です!第1回目のガイドは地元のパークボランティアでもある田屋さんと寶さんが務めてくださいます。
風景や植物の解説を聞きながら歩きます。植物の解説の際には、ねじれた松が強い海風に耐えていることや、山菜の地元での活用の方法なども紹介されました。モニターは、積極的に質問をします。普段私も気づかなかったこともあり、とても参考になりました。ガイドの仕方でも気を配るポイント等勉強になりました。
登った分だけ下るという、その繰り返しでしたが、風景や歩くことを楽しみながら歩き、モニターの皆さんは海が見える度に写真を撮っていました。長い自然歩道でも、「疲れた」といってくったりする事は無かったと思います。時間通りに到着し、怪我人など出すこと無く、全員無事にトレッキングは終了しました。
その後は親睦を兼ねた意見交換会でモニターや関係者が交流を深めました。
3月18日(日)【田老漁港~真埼灯台まで 約5.4㎞】
田老を代表する奇岩・三王岩や、大きく被災した沢尻海岸を通ります。三王岩はあの大きな津波にもかかわらず、姿を変えることなくしっかりと3つ並んでいます。沢尻海岸から真崎までの自然歩道には、春にはマイヅルソウや紅色の花をつけるイワカガミなどの群落を見ることができます。約1時間30分でコースをまわることができ、お手軽コースのひとつです。
津波で大きな被害をうけた田老の漁港をスタートした私たちは、三王岩へ向かいました。途中には、崩れた歩道脇の岩や、海に浮かぶ大きなコンクリートの塊を見ながら進みます。周辺の景色は、生々しい跡が残っていますが、海水のきれいなことに、感激していたモニターもいました。カメラを持っている人は写真におさめています。
三王岩を通過し、登り階段を上ったあとは、車道を歩き沢尻海岸を目指します。途中の日当たりの良い場所ではフキノトウが芽を出し始めていました。思わぬサプライズで春を感じることもできました。
沢尻海岸に近づくにしたがって、被害の大きさが強く残っているのに気づきます。道路やトイレ、休憩所が流出した沢尻海岸では、津波の恐ろしさと力の強さを目の当たりにしていました。
少し休憩したあと、真崎へむけて、林間の歩道に入ります。最初は少しきつめの登りがあります。海を右手に、心地よい風を感じながら先へ進みます。湾曲した海岸沿いの風景や、アカマツの間をくぐり、真崎へ到着しました。
ゴールの灯台まではあと少しです。最後の登りを約5分歩き続け到着。トレッキングは、ここで終了です。記念撮影をして、灯台をあとにしました。
津波でも形を変えなかった三王岩(写真上)と被害の大きかった沢尻海岸(写真下)です。
昼食は地元の食材を使った煮物やホタテ、ウニの乗った「復興べんとう」を食べて、宮古の味を経験してもらいました。「うまい!」という声が聞こえてきます。歩いた後だからこそ、より一層おいしく感じるのかもしれません。
午後は、浄土ヶ浜の散策です。初めて来た人がほとんどでした。ウミネコや白い岩肌の浄土ヶ浜をバックに記念撮影をしているモニターもいました。「花巻、平泉、盛岡には旅行で来たことがあるけれど、沿岸には来たことがなく、来ると良いところですね。また来たいです。」という声も聞かれました。
浄土ヶ浜散策を終え、いよいよ帰りの時間です。モニターの方々は2日間ガイドをしてくださった田屋さん、寶さんと名残惜しいお別れをしていました。浄土ヶ浜で、みなさんが互いに手を振り合い、お別れをしました。また、みなさんが陸中海岸の来てくださいますように・・・。
第1回目のモニターツアーでは、海岸沿いの風景と、陸中の自然歩道の特徴でもあるアップダウンを体験してもらいました。そして、大きく被災した場所も実際に見ることによって、津波の恐ろしさも実感してもらえたかと思います。
モニターの方々には「体験記」というものを作成していただき、後日提出していただくことになっています。どのような感想をお持ちになったのか、とても楽しみです。
第2回の様子は、次につづきます・・・。
19日・・・姉吉~魹ヶ埼灯台 (宮古市)
20日・・・漉磯~ロラン局跡地(山田町)
首都圏からの一般モニター16名、関係者21名が参加しました。
3月17日(土)【大沢海岸~姉ヶ崎まで約5.6㎞】
大沢海岸から姉ヶ崎までの自然歩道は、陸中海岸国立公園の中でも、多くのアップダウンがある歩道のひとつで、健脚者向けのコースです。春には、カタクリやフクジュソウ、沢沿いにはニリンソウの群落を見ることができますし、今の時期だと、木々の合間から見える海の景色も格別です。
出発地点である大沢海岸に到着し、ガイドから簡単なコース説明を受け、準備体操をしたあと、歩き始めました。いよいよ東北海岸トレイルモニターツアーの開始です!第1回目のガイドは地元のパークボランティアでもある田屋さんと寶さんが務めてくださいます。
風景や植物の解説を聞きながら歩きます。植物の解説の際には、ねじれた松が強い海風に耐えていることや、山菜の地元での活用の方法なども紹介されました。モニターは、積極的に質問をします。普段私も気づかなかったこともあり、とても参考になりました。ガイドの仕方でも気を配るポイント等勉強になりました。
登った分だけ下るという、その繰り返しでしたが、風景や歩くことを楽しみながら歩き、モニターの皆さんは海が見える度に写真を撮っていました。長い自然歩道でも、「疲れた」といってくったりする事は無かったと思います。時間通りに到着し、怪我人など出すこと無く、全員無事にトレッキングは終了しました。
その後は親睦を兼ねた意見交換会でモニターや関係者が交流を深めました。
3月18日(日)【田老漁港~真埼灯台まで 約5.4㎞】
田老を代表する奇岩・三王岩や、大きく被災した沢尻海岸を通ります。三王岩はあの大きな津波にもかかわらず、姿を変えることなくしっかりと3つ並んでいます。沢尻海岸から真崎までの自然歩道には、春にはマイヅルソウや紅色の花をつけるイワカガミなどの群落を見ることができます。約1時間30分でコースをまわることができ、お手軽コースのひとつです。
津波で大きな被害をうけた田老の漁港をスタートした私たちは、三王岩へ向かいました。途中には、崩れた歩道脇の岩や、海に浮かぶ大きなコンクリートの塊を見ながら進みます。周辺の景色は、生々しい跡が残っていますが、海水のきれいなことに、感激していたモニターもいました。カメラを持っている人は写真におさめています。
三王岩を通過し、登り階段を上ったあとは、車道を歩き沢尻海岸を目指します。途中の日当たりの良い場所ではフキノトウが芽を出し始めていました。思わぬサプライズで春を感じることもできました。
沢尻海岸に近づくにしたがって、被害の大きさが強く残っているのに気づきます。道路やトイレ、休憩所が流出した沢尻海岸では、津波の恐ろしさと力の強さを目の当たりにしていました。
少し休憩したあと、真崎へむけて、林間の歩道に入ります。最初は少しきつめの登りがあります。海を右手に、心地よい風を感じながら先へ進みます。湾曲した海岸沿いの風景や、アカマツの間をくぐり、真崎へ到着しました。
ゴールの灯台まではあと少しです。最後の登りを約5分歩き続け到着。トレッキングは、ここで終了です。記念撮影をして、灯台をあとにしました。
津波でも形を変えなかった三王岩(写真上)と被害の大きかった沢尻海岸(写真下)です。
昼食は地元の食材を使った煮物やホタテ、ウニの乗った「復興べんとう」を食べて、宮古の味を経験してもらいました。「うまい!」という声が聞こえてきます。歩いた後だからこそ、より一層おいしく感じるのかもしれません。
午後は、浄土ヶ浜の散策です。初めて来た人がほとんどでした。ウミネコや白い岩肌の浄土ヶ浜をバックに記念撮影をしているモニターもいました。「花巻、平泉、盛岡には旅行で来たことがあるけれど、沿岸には来たことがなく、来ると良いところですね。また来たいです。」という声も聞かれました。
浄土ヶ浜散策を終え、いよいよ帰りの時間です。モニターの方々は2日間ガイドをしてくださった田屋さん、寶さんと名残惜しいお別れをしていました。浄土ヶ浜で、みなさんが互いに手を振り合い、お別れをしました。また、みなさんが陸中海岸の来てくださいますように・・・。
第1回目のモニターツアーでは、海岸沿いの風景と、陸中の自然歩道の特徴でもあるアップダウンを体験してもらいました。そして、大きく被災した場所も実際に見ることによって、津波の恐ろしさも実感してもらえたかと思います。
モニターの方々には「体験記」というものを作成していただき、後日提出していただくことになっています。どのような感想をお持ちになったのか、とても楽しみです。
第2回の様子は、次につづきます・・・。
19日・・・姉吉~魹ヶ埼灯台 (宮古市)
20日・・・漉磯~ロラン局跡地(山田町)