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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

自然ふれあいイベント『冬の裏磐梯 スノーシューハイキング』開催

2012年02月27日
裏磐梯
今冬の裏磐梯は、積雪量が多いような少ないような、トータルすると例年並みかな(?)という印象ですが、冷え込みは昨年よりも厳しく感じます。2月の初めには、北塩原村桧原で観測史上最低の-22.9℃記録するなど、その数値が厳冬の裏磐梯の様子を物語っています。
ここ最近は、幾分寒さも和らぎ、そろそろ春の気配を感じる頃となってきました。
さて、遅くなりましたが、冬に開催したイベントの報告です。

去る2月19日(日)に毎年恒例となっている、スノーシューでのふれあいイベントを裏磐梯のレンゲ沼・中瀬沼周辺にて開催しました。当日は、今年で4回目となる裏磐梯雪まつりの開催もあり、集合場所の裏磐梯サイトステーション周辺は、多くの人で賑わっていました。
今回のイベントは、昨年と同じ開催場所でしたが、大半の方が初参加ということもあり、とても興味津々に、解説を担当するPV方の話に耳を傾け満足されている様子でした。


まずは、出発前にしっかり準備運動。それからスノーシューが外れないようにしっかりと装着を確認し、軽く足慣らしをしてから、白銀の森へ出かけます。


ちょっとネバネバするこの実は何だろう?

答えは、主に落葉広葉樹などで丸く鳥の巣のような形で寄生しているヤドリギの実。ヒレンジャクやキレンジャクなどの野鳥が大好物で、ネバネバする種子はそのままフンとなり、フンが付着した樹がまた新たな宿主となり、ヤドリギが寄生します。こうして、ヤドリギは実を鳥に食べられることで、広がっていきます。


ヤドリギの実。冬場は葉が落ちて遮るものがなくなるので、すぐに見つけることができます。


中瀬沼の展望台に着きました。ここは、1888(明治21)年の磐梯山の噴火により形成された小高い丘(流れ山とも呼ばれます)で、荒々しい姿をした磐梯山が望める絶好のビュースポットです。当日は、雪も風もなく、昨年に比べればコンディションは悪くないのですが、磐梯山は雲に隠れてしまっています。裾野から中腹までは見えているのですが、あと一歩山頂付近だけが現れません。少しもどかしい気持ちで一杯でしたが、また次回天気が良い時に見たいものです(昨年も同じようなことを書いていたかもしれません…)。

この他にも、写真ではご紹介できませんが、たくさんの動物たちの足跡、樹木の冬芽や葉痕を観察し、冬場にしか行くことのできない場所へ行ってみたりと、冬ならではの自然を満喫しました。

遠くは関東からご参加された方、また毎回欠かさず参加されている方、毎度お世話になっているPVの方々、本当にありがとうございました。