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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

幼鳥にも白い羽があるようです

2011年12月16日
秋田
 今日の秋田市内は雪。気温も上がらず今年初めての真冬日になりそうです(この時点でほぼ確実ですね)。
 昨日前段で書いた『カメムシの発生と積雪の関係』には科学的根拠は無いらしという新聞記事を先日目にしました。これと似たような事に『カマキリの卵の位置と積雪量』についても因果関係も否定されているそうですね。。個人的にはこうした「観察」に基づくであろう事柄が否定されるのはちょっと残念な気もします・・・




 さて、今日の日記ですが・・・昨日の日記と同じ観察時に撮影した写真からお伝えします。今回は【コハクチョウ】の幼鳥の羽に注目してみました!!


 昨日の2枚目に登場した写真をトリミングしてみました。向かって左側にいる幼鳥の背中部分の羽に注目して見てください。所々、白い羽が混じっているようですね?大部分は灰色の幼鳥らしい羽ですが一部は成鳥の羽と同じような白い羽も見えます。


 こちらは昨日の日記の主役の【コハクチョウ】を観察していたら手前側にいた幼鳥2羽が飛び上がったシーンが偶然撮影できたモノです。動きが速いため恐ろしくブレていますが何となく次列風切あたりが白っぽいように見えませんか?大きな羽が多いため光の関係で白っぽく見えているだけとも思いましたが・・・灰色と白の斑にも見えます。これだけでは心許ないのでもう1枚。


 その個体がすぐ近くに着地する場面を撮影したモノです。減速するため目一杯に広げた尾羽に注目して見てください。赤い矢印をつけたところの羽が明らかに白い羽に換わっていることがお分かりいただけるかと思います(写真をクリックしていただくと多少大きなサイズでご覧いただけます。)。


 この2日間の日記から、【コハクチョウ】は白い羽をした成鳥であっても黒っぽい羽が混じる個体も居れば、灰色の羽をした幼鳥であっても部分的に白い羽に換わり始めている事が分かりました。
 成鳥は白、幼鳥は灰色。と単純に分けて見る方が簡単ではありますが、じっくり見ていくと嘴の黄色い部分が一羽一羽微妙に形が違っていたり、こうして羽の色にも小さな違いを見つけることで一層愛着がわくような気がしませんか?



 皆さんの周りのもハクチョウ達は居ますか?もしいるならば是非ともじっくり観察してみてください。ハクチョウはその姿から純粋で清らかな存在であるというイメージもありますが実際には気性の荒い一面があったり、食事の仕方など様々な行動もワイルドだったりもするのできっと面白いシーンに出会える事と思いますよ。では良い週末を!!