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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大潟村のほ乳類

2011年12月12日
秋田
 ここ数日の積雪ですっかり雪景色の秋田市内でしたが今は溶けた雪が道路に水たまりを作っています。車はバシャバシャと大きな音を立てて水しぶきを上げて走っています・・・



 今日は大潟草原鳥獣保護区内で見かけた【タヌキ】の話から。

 大潟村の動物相の特色に「大型ほ乳類が生息していない」と言うことが挙げられると思います。記録としてはツキノワグマが確認されたり、ニホンカモシカなどが目撃された事もあるそうですが、それらはまさに珍客として記録されたもので村内に定着し、そこに生息しているものではありません。
 そうした中、最も観察機会が多いほ乳類と言えば・・・【タヌキ】がダントツでしょうか?(タカ類に捕食されたネズミ類を除く)でもなかなか写真撮影の機会が無く、この度大潟村の【タヌキ】はAR日記に初登場です。




 この【タヌキ】がいるのは水路の中。大潟村の農業用水路は規模も大きく、幅も高さも段違いです。そこになぜ【タヌキ】が?と思ったのですが、当のタヌキはこの水路の中で獲物を探しているようです。水路の上から見ていて獲物がたくさんあったので中に入ってきたのでしょうか?この後このタヌキは無事に水路から脱出できたのでしょうか?


 大潟村は『野鳥の宝庫』『野鳥の楽園』と言われるほど多くの野鳥たちが生息しており、その分生息鳥類に関するデータも豊富ですが、ほ乳類の情報は意外に少ないようです。ネズミ類やモグラ類はもちろん、コオモリ類に関する記録も決して多くはないようです。しかしながら・・・大潟村で自然環境保護活動や自然環境調査活動を行う会の方々とお話しすると近い将来こうしたデータもしっかり収集されていくだろうと思えてきます。こうしたデータの集積にかんして当事務所も微力なお手伝いが出来ればと思っております。