アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
マガンの群れに幼鳥を探す
2011年12月01日
秋田
いよいよ師走突入!今年も残り一ヶ月となりました。
今日の秋田市は最高気温が一桁。明日の最低気温は氷点下の予報が出ています。何かと忙しい時期ですからくれぐれも安全に留意して行動してください。
本格的な寒波到来を前にガンの群れが大挙、南下してきたのでしょうか?大潟村やその周辺で確認できるガンの群れがこれまでとは段違いに増えています。更には種類も増えてかなり賑やかになってきました。
普段・・・大きなガンの群れの中からマガンが○○羽、ヒシクイガ○○羽、シジュウカラガンが・・ハクガンが・・と一通りカウントして、余裕があればヒシクイとオオヒシクイの割合をざっと見渡してみたり、標識のついた個体を探してみたりと様々な事を調べていくのですが、最近は群れの中から「幼鳥」を探してみたりもしています。
ハクチョウ達やハクガンであれば成鳥と幼鳥とではハッキリとした違いがあって確実にカウントすることも出来ますが、そのほかの種についてはかなり難しい種もいたり正直お手上げという種もいます。しかし【マガン】はよ~~く見れば幼鳥を探し出すことが出来ます。
ちょっと前に撮影した【マガン】の群れの一部です。この中に2羽の【マガン】幼鳥が写っています。お分かりになりますか?
【マガン】の成鳥と幼鳥の識別ポイントとしてあげられるのは嘴の付け根部分から額にかけて見られる白い羽が、あるか?ないか?とよく言われますよね?でもこの一点だけでは少々心許ないと感じます。出来る事ならそのほかにも識別ポイントがあればそれらを総合的に判断できますからより確実性が増しますよね?
そこで最近、私が実際に観察するときにチェックしているポイントを挙げてみようかと思います。
と・・・その前に。上の写真には2羽の【マガン】幼鳥が写っています。中央奥にいる個体と写真左側の上にいる個体です。
この写真の上にあるのが『中央奥』の個体で下にあるのが『写真左側の上』の個体です。いずれも嘴の付け根部分から額にかけての白い羽が無いようです(あるいはほとんど無いようです)。【マガン】の英名は【White-fronted Goose】といいますが幼鳥の場合、この名前の通りの外見ではないことになります。その視点でもこの2羽を見つけることは可能だとは思いますが、もう少し細かく見ると・・・
①嘴の色が成鳥はピンク色だが幼鳥はオレンジ色。
という特徴もあります。しかしこの色味というのは注意が必要です。天気や日当たり具合によって微妙に変化したりしてなかなか確かな決め手にならない場合もあります。
そこでもう一つ
②嘴の先端部分(嘴爪)が成鳥は「白」で幼鳥は「黒」。
これは文字通り白か黒か?というハッキリとした識別点なので①よりは確実性が高くなるでしょう。この部分は真横からであればしっかりと見えますし、それよりも前を向く体勢で確認できればますますよく見えます。
この他にも識別できるポイントはあるようですが、大きな群れの中から探す際には英名の由来となった白い羽の有無に①と②のポイントを加えてチェックすることが出来れば、かなり確度の高い識別が出来るのではないでしょうか?
参考のため、【マガン】剥製の嘴部分をアップで撮影した物を掲載しました。褪色と着色で実際の色とはちょっとかけ離れていますが『嘴爪』は確認できるともいます。
この剥製の【マガン】は白い羽があって、嘴爪が白(っぽい)いので成鳥と言うことが分かります。
私だけかも知れませんが・・・大きな群れの中から幼鳥を見つけ、その周囲の個体を見渡してみると何となく「家族」が見えてきたり、幼鳥同士が何羽か集まっていると「幼稚園」が見えたりしてちょっと”ほっこり”した気分を味わうことが出来ます。
動物園などでは、そこにいる動物たちに赤ちゃんが生まれるとその可愛い姿に多くの人が引きつけられて人気者になりますよね?自然界に生きる【マガン】の群れに「幼鳥」を見つけるとそれと同じように愛おしい存在に感じられるんですよね~^^
今日の秋田市は最高気温が一桁。明日の最低気温は氷点下の予報が出ています。何かと忙しい時期ですからくれぐれも安全に留意して行動してください。
本格的な寒波到来を前にガンの群れが大挙、南下してきたのでしょうか?大潟村やその周辺で確認できるガンの群れがこれまでとは段違いに増えています。更には種類も増えてかなり賑やかになってきました。
普段・・・大きなガンの群れの中からマガンが○○羽、ヒシクイガ○○羽、シジュウカラガンが・・ハクガンが・・と一通りカウントして、余裕があればヒシクイとオオヒシクイの割合をざっと見渡してみたり、標識のついた個体を探してみたりと様々な事を調べていくのですが、最近は群れの中から「幼鳥」を探してみたりもしています。
ハクチョウ達やハクガンであれば成鳥と幼鳥とではハッキリとした違いがあって確実にカウントすることも出来ますが、そのほかの種についてはかなり難しい種もいたり正直お手上げという種もいます。しかし【マガン】はよ~~く見れば幼鳥を探し出すことが出来ます。
ちょっと前に撮影した【マガン】の群れの一部です。この中に2羽の【マガン】幼鳥が写っています。お分かりになりますか?
【マガン】の成鳥と幼鳥の識別ポイントとしてあげられるのは嘴の付け根部分から額にかけて見られる白い羽が、あるか?ないか?とよく言われますよね?でもこの一点だけでは少々心許ないと感じます。出来る事ならそのほかにも識別ポイントがあればそれらを総合的に判断できますからより確実性が増しますよね?
そこで最近、私が実際に観察するときにチェックしているポイントを挙げてみようかと思います。
と・・・その前に。上の写真には2羽の【マガン】幼鳥が写っています。中央奥にいる個体と写真左側の上にいる個体です。
この写真の上にあるのが『中央奥』の個体で下にあるのが『写真左側の上』の個体です。いずれも嘴の付け根部分から額にかけての白い羽が無いようです(あるいはほとんど無いようです)。【マガン】の英名は【White-fronted Goose】といいますが幼鳥の場合、この名前の通りの外見ではないことになります。その視点でもこの2羽を見つけることは可能だとは思いますが、もう少し細かく見ると・・・
①嘴の色が成鳥はピンク色だが幼鳥はオレンジ色。
という特徴もあります。しかしこの色味というのは注意が必要です。天気や日当たり具合によって微妙に変化したりしてなかなか確かな決め手にならない場合もあります。
そこでもう一つ
②嘴の先端部分(嘴爪)が成鳥は「白」で幼鳥は「黒」。
これは文字通り白か黒か?というハッキリとした識別点なので①よりは確実性が高くなるでしょう。この部分は真横からであればしっかりと見えますし、それよりも前を向く体勢で確認できればますますよく見えます。
この他にも識別できるポイントはあるようですが、大きな群れの中から探す際には英名の由来となった白い羽の有無に①と②のポイントを加えてチェックすることが出来れば、かなり確度の高い識別が出来るのではないでしょうか?
参考のため、【マガン】剥製の嘴部分をアップで撮影した物を掲載しました。褪色と着色で実際の色とはちょっとかけ離れていますが『嘴爪』は確認できるともいます。
この剥製の【マガン】は白い羽があって、嘴爪が白(っぽい)いので成鳥と言うことが分かります。
私だけかも知れませんが・・・大きな群れの中から幼鳥を見つけ、その周囲の個体を見渡してみると何となく「家族」が見えてきたり、幼鳥同士が何羽か集まっていると「幼稚園」が見えたりしてちょっと”ほっこり”した気分を味わうことが出来ます。
動物園などでは、そこにいる動物たちに赤ちゃんが生まれるとその可愛い姿に多くの人が引きつけられて人気者になりますよね?自然界に生きる【マガン】の群れに「幼鳥」を見つけるとそれと同じように愛おしい存在に感じられるんですよね~^^