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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

小又峡 本来の渓相

2011年11月02日
秋田
 澄み渡った空の「あお」が少し前とは違った色合いになっている事に気がつきました。季節が巡って空の色も変わっていくものなんですね。。
 空の色が変わって流れる雲も変わっていく・・・これを普段の生活に当てはめたら『上を見ると色が変わり雲行きが変わってくる』なんてネガティブな発想になり、せめて暗雲が立ちこめないようにと願う今日この頃です。



 明日は「文化の日」で休日となります。そして1日おいて週末へと突入しますのでお出かけになられる方も多いかと思います。
 そこでよろしければ今期最終営業日となる小又峡へお出かけになってみてはいかがでしょう?(←昨日も小又峡の話だったじゃないか?という声が聞こえそうですが・・・)

 昨日も今の小又峡をオススメする理由をちらっと書きましたが今日は別の理由でオススメしようと思います。
 その理由とは・・・
 
 小又峡は太平湖に注ぐ渓谷のひとつですが、その源流には桃洞滝のある桃洞渓谷や赤水渓谷などなど広範な原生林(?)を有します。中には風の影響などで倒れてしまう木々もありましてそれが水の流れによって下流に運ばれるというのは何処でも起こる事ですが、特に一昨年が酷かったのですが、その木々が小又峡の景勝地となっている滝壺に刺さっていたり、小さな段差を埋め尽くすほど堆積していたり・・・と本来「名勝」として美しい景観を有する小又峡の本当の姿を見ることが出来ない時期がありました(続きました)。

 しかし、現在はダムの水量を調節したり(?)、流れてきた流木を除去する作業が行われ、本来の姿に近い姿を見ることが出来るんです。


 小又峡の歩道を歩いて一番最初に見ることが出来る滝は「横滝」です。ここは豪快な滝ではなく渓谷に出来た段差のような滝なのですが、私自身この滝の姿を見たのはもしかしたら初めてかも知れません。


 「横滝」を経た水流は、ほぼ平坦渓谷となって太平湖へと注ぎます。現在は太平湖の水位が下がっているため、その平坦な渓谷の姿も見ることが出来ています。この写真は『ここの渓相ってこんな感じだったんだ・・』と思い、この姿を記録しておこうとの思いで撮影しました。

 地元の方々も『ここの滝を見たのは久しぶりだ』とか『小又峡にこんなに流木が少ないのは珍しい』というくらい、今の小又峡は「本来の美しさ」に近い状態です。
 それも明日でしばし見納めとなります。最後にご自身の目でご覧になってみてはいかがでしょうか?



<おまけ>


 障害物となる流木もなく水位も低いため水中の生きものたちもよく見えますよ^^