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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

蒲生干潟のいきもの 9月から10月中旬

2011年10月19日
仙台
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。仙台の街は街路樹のイチョウが黄葉をはじめ、歩道を歩いているとプ~ンとギンナンのにおいがしてくる秋となりました。

さて今日は、しばらく蒲生干潟の情報を出していませんでしたので、まとめて報告いたします。

9月20日:台風15号接近、閉塞した七北田川河口はどうなるのか、南の井土浦特別保護地区はどうなっているのか雨の中の巡視となりました。井土浦でこれまでこんなに見たことが無いと思ったのが、ミヤコドリ9羽でした。蒲生干潟の水質変化で二枚貝の生息が困難な状況でしたので、井土浦の環境の方がミヤコドリの餌なる二枚貝が豊富だったのだろうか?

9月22日:台風15号通過、七北田川の一部決壊、依然河口は閉塞、しかしそれより北数百mの砂浜が切れ新河口出現。干潟の環境にまた新たな試練が、水質、水位、これまで頑張っていたいきもの達にも影響が・・・・・、そして私たちの巡視も新河口が巡視路を分断してしまいました。

9月30日:台風15号通過後少し落ち着いたところで、現況調査、日和山の有った場所から干潟に降りて、ダイゼン、ミヤコドリを確認、その他ムナグロ、コガモ、オナガガモ、マガモなどを確認すことができた。しかし、ハママツナやフトヘナタリなどは確認することはできなかった。

10月14日:海岸でキョウジョシギ3羽を確認、他にアオアシシギ、ユリカモメ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、松林周辺ではモズ、ジョウビタキなどを観察、震災後調査をはじめて、この日鳥類は一番多くの種類を確認しました。30種を超えていました。また、干潟の一部で多数のカワザンショウ(貝類)の仲間や植物では砂浜で数株のオカヒジキ、ツルナなども確認した。

9月前半に多く見られたシギチ類トウネンやミユビシギ、メダイチドリは見えなくなり、カモ類が目立つようになってきました。
震災から7ヶ月が過ぎてなお、著しい変化に一喜一憂しながらも自然の治癒力を信じてこれからも見続けていきます。

10月14日の蒲生干潟です。新河口と干潟わかるでしょうか!