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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

トビ ぶるぶる

2011年10月06日
秋田
 通勤途中、秋田市上空を南下していくガンの群れを見ました。聞くところによるとマガンもヒシクイもハクチョウ達も続々と南下しているようです。
 が・・・大潟村ではまだまだガンやハクチョウの姿は見られません。水辺は広くあるのですが肝心の田んぼには降りられないからでしょうか?大潟村では現在稲刈りが行われていますが何しろ広いので他の地域よりも時間がかかりますし、天気が不純なため作業自体も捗らないようです。
 毎年思うことですが、ガンやハクチョウ達を観察する楽しみはちょっと待たされた方が気分も盛り上がります。『まだか?まだか?』と「待つ楽しみ」が味わえるってものです。



 ということで、現在は冬の使者がやって来たと忙しく動き回ることもなくいつものお馴染みの野鳥をじっくりと観察しています。先日、空は明るいのに雨が落ちてきている中、一羽の【トビ】の行動をじっくりと観察しました。 


 画面は明るく感じますが写真でも解るほどの雨が降っています。【トビ】も雨の中じっと耐えているようでした。


 しかし、身体にはどんどん雨粒が落ちてきます。そこで一旦身体を膨らませて水気を切るような動作をしました。
 
 と、ここまではいつも見る光景です。でもこの日は雨が強かったためかこの動きだけでは雨を振り落とせなかったようで・・・。
 

 動物たちが身体に付いた水をはじき飛ばすための動作として思い浮かぶ例としては、”犬が体幹を軸にして身体をブルブルと振るわせる”あの動きを思い浮かべる方が多いかと思います。勿論犬だけとは限りませんが、あの動きを【トビ】がやったんです。


 嘴が斜め上を向いていて、左右に激しく身体を震わせています。
 4本脚の動物たちでは当たり前の動作かも知れませんが【トビ】のようなタカ類でもこの動きをするんですね?そう言えば、水浴びをした後の小鳥たちもこの様な動きをしていたような・・・。でも私が思うには鳥であれば翼をバタバタと動かした方が水切れが良いように思うのですが・・・


 もしかしたら哺乳類、鳥類の別はなく野生に生きる鳥獣達が自分の身体に付いた水を切るための動作はこの”ぶるぶる”が定番なのかも知れませんね。