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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ノビタキの渡る季節

2011年10月03日
秋田
 秋の空はコロコロと表情を変えます。朝方の曇り空がどんどん暗くなっていき昼前まで雷を伴って激しく降り、時々あられも混じって落ちてきました。昼以降は雨も上がり、虹が架かり夕方からは雲が多いものの夕焼けも期待できそうな空になってきました。こうした季節に外で仕事する際は洋服に選びに困りますね・・・。




 さて、各地から続々と渡り鳥の情報が聞こえてきますが、森吉山鳥獣保護区でも日々その様相を変えているように感じます。今日はその中からこの時期すっかり定番となった【ノビタキ】を取り上げました。




 森吉山麓高原の旧放牧地にはたくさんの【ノビタキ】の姿があります。現在では既にそのピークは過ぎてしまった感もありますが道路の直ぐ側までやってきてススキの茎でポーズをとって見せてくれます。羽数が多くてどの個体を撮影しようか迷うときもありますがこの日はやや少なめ。サービスの良い個体は何故かオス♂が多かったです・・。



 ところでこの【ノビタキ】。現在では森吉山鳥獣保護区を春と秋に通過していくのが恒例となり、観察しやすい場所にいることもあって私のフィールドノートには毎年記録されている野鳥ですが、森吉山鳥獣保護区の指定時に添付されている鳥類リストにも、森吉山野生鳥獣センターオープンに先駆けて実施された調査の鳥類リストにも掲載されていません。具体的には、森吉山鳥獣保護区は平成15年に更新されていますし、森吉山野生鳥獣センターは平成16年にオープンしています。それぞれそれに先駆けて調査が行われていたものと思うのですが、いずれの調査でも確認されていなかった事になります。一方私のフィールドノートには平成19年度以降毎年記載があります。


 その間に何が起こったのか?何がキッカケというか原因でこうなっているのか?解りませんが森吉山鳥獣保護区で観察できる野鳥がこの数年の間に1種増えて、その後は当たり前のようにやって来ているのです。今やすっかり風物詩的な存在となった【ノビタキ】。今年も春に北へ見送り、そして今、南へと見送る事が出来ました。