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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

繁殖期最終盤へ

2011年07月27日
秋田
 暑い日が続きます。そろそろ「夏バテ」なんてワードが聞こえてくるようになりました。電力使用制限令が出され昨年比15%減の節電目標があるために無理をされている方も多いのかも知れません。熱中症の事例も例年よりも多くなってるのだとか・・。
 街を歩けば例年以上に「クール」「節電対策」「スタミナ」等のワードが目につきます。私もちょっとクール商品のコーナーを覗いてみましたが良さそうなグッズが色々ありましたよ!!自分にあったグッズや方法で暑い夏を過ごしていきましょう!!

 



 さて、大潟のヨシ原では今年生まれた草原性の鳥類たちが次々と巣立ち、未だあどけない巣立ち雛達がたくさん見られます。現在はちょっと遅れて繁殖活動をしているペア達が巣立ちに向けてラストスパートのように一生懸命に餌運びをしています。


 そんな中、巡視路で【ホオアカ】がせっせと餌を啄んでいました。狙いはミミズ(?)のようで、数匹をまとめて咥えて運ぶつもりのようです。


 梅雨が終わり気温の上昇に併せてヨシの背丈もぐんぐん伸びていき、巡視路が道でなくなりかけてきましたので、除草してもらいました。するとその場所に小鳥たちが次々にやってきます。この【ホオアカ】も雛が餌として食べやすく、栄養も兼ね備えたミミズや蛾などの幼虫を狙いやすくなったようです。かなりの頻度で餌をゲットして運んでいきますので雛達もだいぶ大きくなっていることでしょう。


 巣のおよその位置は解っていますから、その場所が見通せる位置で待ちかまえていると餌を持った【ホオアカ】がやって来ます。一応警戒はしますがそれも初めのうちだけで、邪魔をせずに観察しているとそのうち気にしないで巣へ向かっていくようになります。
 この暑い中、雛のためとは言えこれほどの頻度で餌運ぶのは大変なはずです。それでも決して止めようとはせず何度も何度も餌を探しては運んできます。
 
 これからしばらくの間は、巣立ち雛を連れた親鳥達が甲斐甲斐しく世話をしたり教育したりする姿が見られることでしょう。



 
 様々な野鳥達が巣立ち、広い世界で過ごすようになる頃、悲しいことにロードキル(※野生動物たちが車に轢き殺される事)が増加します。巣立ち後、間もない幼い鳥達が懸命に親鳥の後を追う中で不幸な事故が起きているのではないか?と思います。
 少しでもこうした事故が減るようにドライバーの皆さんに速度を抑えた運転をお願いします。