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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

○○のようなトビ

2011年06月03日
秋田
 先日大潟草原鳥獣保護区内に於いてクリーンアップ活動をしたことをご報告しましたが、早くもその道路に空き缶が何個も捨てられていました。本当に残念な事です。どうしたらこうした不法投棄がなくなるのでしょうか?
 現在は「全国ごみ不法投棄監視ウイーク」期間中です。各地で様々な取り組みが行われていたり、予定されています。みんなで協力して『ゴミゼロ』を目指していきましょう。



 野鳥の行動にはその種によって特色がありますよね?例えば【トビ】ならば「翼と尾を広げて輪を描くように飛ぶ」とか、チュウヒならば「低空をヒラヒラと舞うように飛ぶ」とか、ハヤブサならば「獲物を見つけると一直線に猛スピードで飛ぶ」とか・・・その種類をその動きだけである程度想定できたりしますよね?
 ところが・・・大潟村(だけではないかも知れませんが・・・)の【トビ】は他の猛禽類の特徴を真似している(?)のか、取り入れているのか解りませんが時々『あれっ?』と思うような行動を見せる時があります。


 ヨシ原のすぐ上を低空で下の獲物を探しながらゆったりと飛ぶ鳥の姿が眼に入りました。この動きで真っ先に想定するのはチュウヒですが、この鳥はご覧のように【トビ】です。

 大潟村にいる【トビ】は同じ場所で、この様に行動するチュウヒを見てそれを参考にしてるんじゃないか?と思うような行動です。

 そして、写真にはありませんが・・・時々上空から水面目がけて急降下する【トビ】を見ることがあります。この動きで真っ先に想定するのはミサゴですが、紛れもなく【トビ】が水中の魚を捕まえるシーンを何度か目撃しています。ちなみに、鳥獣保護区の管理員さんも同じようなシーンを見たことがあるそうです。

 野鳥にも学習能力があることは広く知られているところですが、こんな行動をする【トビ】を見る度に『ここの【トビ】はチュウヒやミサゴの狩りを見て学習しているのかな?』なんてことを思います。
 皆さんもこの【トビ】のように他の鳥の動きにそっくりな行動をしている野鳥を観察したことはありませんか??



 さて、【トビ】といえば・・・現在は繁殖の真っ最中で各地の巣の上には雛の姿を見ることが出来ます。南の池にある巣にも雛の姿を確認できました。


 雛は既に先月の22日には確認されていたそうです。今月に入って確認したときには既に羽に茶色い幼羽が混じってきていて、より【トビ】らしい姿になっていました!!
 雛の成長スピードは本当に速いもので・・ほんの数日間隔が開くと見違えるほどに成長しています。今現在はこの時から数日経過していますからもっともっと【トビ】らしさが増していることと思います。巣立ちのその日まで温かく見守っていきましょう!!