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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

包接ペア多数

2011年06月02日
秋田
 昨日より五城目町にあります『秋田県環境と文化のむら』の自然ふれあいセンター1階において『東北アクティブレンジャー写真展 ~あお~』を開催しております。展示期間は6月1日から30日までの1ヶ月。東北各地のアクティブレンジャーが業務で撮影した写真の中から「あお」にこだわった写真を集めてみました。青い昆虫であったり、青い鳥であったり、青い景色であったり、青い花であったりと色々な「あお」に出会えると思いますので、是非とも足を運んで下さい。



 今、森吉山野生鳥獣センターから伸びる各コースを巡視すると、チェックすることが多すぎてなかなか前に進みません・・・。花を見て、キノコを見て、鳥の鳴き声に耳を澄まし、虫の姿を眼で追い・・・時には一つところに数十分留まって様々な物を観察する事もあります。
 そうして通常のコースタイムを大幅に上回る時間をかけてようやく渓谷に到達し、この先はまだまだ残雪もあって生きものの姿も少なくなるかな?なんて思ったのですが・・・・更にペースダウンすることに。


 コースがこれまでのブナ林から渓谷沿いの道に変わるところに、こんな小さな水溜まりがあります。


 私が通りかかると、この水面にいくつもの波紋が広がりました。そう言えばここには毎年・・・と思ったら、やっぱり今年もいました。


 【アズマヒキガエル】のペアが包接していました。この種は個体毎に様々な色合いの個体が見られますが、このペアは下になっているメス♀が鮮やかなオレンジ色。抱きついているオス♂が黄土色とちょっと変わった色彩同士のペアでした。この水溜まりを見ると他にも黄土色の個体が見られました。
 この渓谷で見られる【アズマヒキガエル】にはこの様な黄土色の個体が多いように感じますが、オレンジ色の個体はあまりお目にかかったことが無いように思います。

 『派手好みのカップルだな^^』なんて思いながら歩き出すとその先にも何組も何組も包接している【アズマヒキガエル】がいました。


 このペアは黒っぽい個体同士です。メス♀にはやや赤味も見られますが・・・。こうしてみると改めて【アズマヒキガエル】って個体差が大きいんですね?包接している組み合わせも実に様々でした。


 その水辺をみると傍らには、紐状の卵塊が見られました。既に産卵を済ませているペアもいるようです。この日は包接している成体を見ましたが、これから先、卵塊を見て、オタマジャクシを見て、変態する様子を見て・・とまだまだ観察は続きます。


 蛙フリークの皆さん、楽しい季節ですね♪^^