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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白神山地の今を伝える!-上級救命講習会@西目屋村-

2011年05月28日
白神山地
5月25日から白神山地の主要な道路である『白神ライン』『二ツ井線』がオープンしました。11月から5ヶ月の冬季閉鎖が解除され、待ちに待った白神山地の山シーズンの幕開けです。

さて、本日は、山シーズンに先駆け、西目屋村を中心に白神山地で活動する方を対象にした『上級救命講習会』を開催したので、その模様をお伝えします。

山岳地域での怪我や急病に対し近くに病院などの医療機関がなく、観光者が多い白神山地の暗門の滝から近くの弘前市までは車でも2時間以上かかります。救命措置は、この地域では大事な役割があると考え、開催されました。
今回の講習会では胸骨圧迫と人工呼吸、AED(自動体外式除細動器)の使用方法、ザイルやストック、寝袋等の山道具を活用した救急搬送法を学びました。


参加者実技風景(胸部圧迫・人工呼吸) photo 2011.5.20

上級救命講習会では普通講習会に比べ、細かく丁寧に実技を通して学ぶことができました。
実技の最後には実践を想定したシミュレーションを行い、参加者全員で一つ一つの動作手順や周辺への声掛け、リレー方法、チェックするポイントを確認しました。
人工呼吸や、胸部圧迫を繰り返すことは、思う以上に大変体力を消費し、周囲の協力体制が必要だと感じました。またそのような事態に遭遇した場合、すぐに駆け寄り協力することも感じました。


講習風景(参加者による搬送訓練) photo 2011.5.20

これから6月になり白神山地は観光や登山、沢登り、アウトドアなど様々な目的で来訪される方が多くなります。
私は以前、『現地調査でのKY』とよく先輩に言われました。
この場合『KY=気を抜くな!油断するな!』の意味で、今でも、山や沢に行くときには、『KY=気を抜くな!油断するな!』と自分に言い聞かせています。
今回の講習で学んだ事故や怪我の救急搬送や救命方法、応急処置を知っていることに加え、以前学んだ事故防止の心構えもあらためて必要だと感じました。