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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

砂浜で頑張っています!

2011年05月25日
仙台
気がつくと新緑は深緑へと変わりつつあり、もうあれから2ヶ月半が経とうとしています。
国指定仙台海浜鳥獣保護区蒲生干潟を巡視してきました。周辺のがれきや自動車、家屋の片づけは少しずつ進んでいます。いきものたちはどうしているだろうか?
5月20日は午前11時29分が干潮、これはチャンスと、思い切って砂浜をぐるっと見て回りました。

最初に出会えたのは? んっ、砂?

解りますか、ココ、ここだよ!砂粒をよく見ていくと、コメツキガニです。周りには、砂団子も沢山!お~っ、生きていたのね。


あれっ?あの嘴は、ホウロクシギです。(写真:森林R撮影)
残された干潟や干満の差でできた潮だまりの周囲を上手に嘴を差し込み採餌しています。

この穴はホウロクシギが餌を捕ろうと差し込んだ痕、これは食痕!石膏を用意していたら型が取れたかも!津波の恐怖を感じる海岸なのですが、私の好奇心のアンテナが活動しだしています。


こちらは、カレイの幼魚、流のあるところで見つかりましたが、じっとしていれば解らなかったのにね!コメツキガニ同様に身体は砂模様、カモフラージュして生きぬいています。しかし、それを狙っているのはダイサギ、ウミネコなど、生きていくためそれぞれが頑張っています。

この日観察できた鳥類:ホウロクシギ、チュウシャクシギ、メダイチドリ、ウミネコ、カルガモ、ダイサギ、コサギ、オオヨシキリ、アオジ、ヒバリなど
海辺のいきもの:コメツキガニ、アシハラガニ、クサフグ、カレイ(幼魚)、イトマキヒトデなど
海岸植物:ハマニンニク、ハマナス、テリハノイバラ、ハマヒルガオなど

元気のでるいきものたちとまた、会いたいと願っています。

※当然ですが、まだまだ、周りでは、捜索活動も続いています。今回も許可を得て現地を調査しています。津波にも十分気を付けて巡視をおこなっています。