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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

やわらかに 柳○○める・・  ~ウグイス~

2011年05月09日
秋田
 『石川啄木』の名前を知らない人はいないでしょう。東北人であれば尚のこと。岩手県人は言うに及ばず・・・。
 特に好まれているのが叙情的な東北の風景と自らの心情を3行の詩の中に現した、『啄木の世界』でしょう。

 その中に『やわらかに 柳あおめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けと如くに』という歌があります。これはこの時期、芽吹く柳を見て、必ず思い浮かべる歌です。実際には「北上」ではなく自分の立っている場所に変わるのですが・・・。
 きっと東北各地で芽吹きの時期を迎えていますので各地で石川啄木が見たような光景が広がっていることと思います。

 大潟では既に柳の芽吹きが終わり色濃くなってきましたので『やわらかに 柳あおめる 大潟の・・』は過ぎています。森吉ではちょうどバッコヤナギが花を咲かせていますの『やわらかに 柳あおめる 森吉の・・』と言いたいところですが、バッコヤナギは葉の発生前に花序が見られるので『あお(青)』ではなく『き(黄)』あるいは『きん(金)』となるでしょうか?



 
 さて、話がちょっといつもと違った方向へいってしまいましたが・・・この時期、花序をつけたバッコヤナギは格好の野鳥観察ポイントになります。今日はその中からバッコヤナギに集まるウグイス科の野鳥を取り上げました。
 

 囀りが聞こえたので、探すと声はどんどん上へ上へ。藪にいるよりも数段美しい光景になりました^^
 ここでは、【ウグイス】の羽色もカモフラージュ効果が高く、見失いがちになりますが、よく言う『梅に鶯』よりも美しい光景だと思っています。


 それと負けず劣らず、というか・・・むしろちゃんと写真があればこちらの方が美しいとさえ思うのですが、なかなか思うようにいきません。
 どうには【センダイムシクイ】がバッコヤナギにいるのを見つけても、遠い・・・。近くにやってきたと思ったらブナの木だったり・・・。



 私は上手くいきませんでしたが、黄金色に輝くバッコヤナギに【センダイムシクイ】【ウグイス】は絵になりますよ。是非挑戦してみて下さい!!