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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

単独行動

2011年05月06日
秋田
 GWまっただ中。何処へ行っても景気のいい話は聞けないけれど前向きな話がたくさん聞けて充実感を感じている今日この頃です。秋田県内は震災前から景気は悪かったのですが、それでも『前を向いて』『一歩一歩』と言った言葉がたくさん聞かれます。




 さて・・・いつものように野鳥の話題を。
 この日の巡視ではどういう訳か?野鳥のメス♀の観察機会が多かったんです。その中でもちょっと気になった2羽を取り上げてみました。


 【ノビタキ】のメス♀です。単独で過ごしていました。
 【ノビタキ】達が大挙してやって来ていたのは数週間前の話。既に大潟でも【ノビタキ】観察のピークが過ぎました。彼らは既に北の彼の地へと渡っていったんだろうな~なんて思っていましたが・・


 【オオジュリン】のメス♀です。やはり単独で過ごしていました。
 【オオジュリン】もやはり渡りのピークは過ぎていて大きな群れをいくつか見送りました。少数は大潟でも繁殖しているようですが、それらとはちょっと場所が違っているようでした。きっと仲間達は今頃は北の彼の地で過ごしているものと思うのですが・・・。


 野鳥の世界では繁殖のパートナーを決定する際の決定権はほとんどの場合メス♀がもっているのだそうです。
 野鳥観察を続けている方々からは『大抵の種はオス♂が先に渡ってきてメス♀は後から来るようだ』なんて話も聞きます。勿論一般的な傾向としての話ですから様々なケースがあるとは思いますが私もそのように感じています。

 それというのも・・・この様に渡りの時期を過ぎてからメス♀が単独、あるいは少数で過ごしている様子を様々な種で観察したことがあるからです。私の勝手な想像ですが・・・渡りをする種のメス♀の中には『無理して急がなくてものんびりと後から繁殖地に到着出来ればいいじゃん!』って思っている個体がいるんじゃないのかな?なんて思っちゃいます。

 勿論オス♂の中にも後から渡っていく個体もいるようですし、メス♀にも早めに渡っていく個体もいますからこの想像は全く的外れかも知れません。ただ・・なんとなくですけど渡りのピークを過ぎて暫くしてから観察するメス♀の個体は性格的におっとりしていて撮影や観察にも協力的な個体が多いような気がするのは偶然でしょうか??