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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

日和山の今、蒲生干潟は

2011年04月18日
仙台
仙台市にも春が、先週の開花宣言からあちらこちらに優しい桜色がひろがり始めています。まるで人の優しさに包まれていくような感じです。

仙台海浜鳥獣保護区蒲生干潟に3度目の巡視です。日和山方面からは今回がはじめて、ショックな情報は聞いていましたが本当に日和山はえぐられたように消えています。蒲生の人々、探鳥に訪れた人々が必ずといっていいほど登り、干潟を眺めたり、地元の人々との交流の場であったのですが無くなっていました。



日和山のあった場所です。過去に日和山に行ったことのある人にとっては信じがたい光景かもしれません。
日和山:標高6.05mの築山で、登山道は14段の階段が整備されていたのですが・・・・・

ようやく「いきもの情報」を少し掴むことができました。
野鳥:ユリカモメ、ウミネコ、コガモ、カルガモ、オカヨシガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、シロチドリ、カワウ、ハクセキレイ、スズメ、トビ、ツバメ、ダイサギ、コサギ、ヒバリ、カワラヒワなどを確認。



葦原だったところ(現在は砂場)でアシハラガニが、カニ穴もあちこちに開いていて、「生きていたんだ!」よかった。このほかには、イソシジミ、以外な感じで見たのは、イトマキヒトデです。これは、干潟だった部分がすっかり海水に入れ替わったことを表すのでしょうか?


地表は大津波で家屋や電信柱、樹木もなぎ倒された3月11日はまだ地中で眠っていたので救われた「ツクシ」です。



避難しているだろう主を待っているかのよう、庭のスイセン。ブラザース・フォーの「七つの水仙」が心の中で流れてきたような感じがします。
どうも、仙台海浜を歩くと、感傷的になってしまいます。