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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

汚白雁

2011年02月18日
秋田
 この日記に投稿し続けてとうとう700回。よくもこれだけの駄文を書いてきたものだと我ながら感心しています。ここまで続けられたのはこれをご覧になって下さってる方々からの励ましがあってこそ。感謝感謝です。



 はい。
 ここ数日続いた暖気で大潟村にガン達が集結し始めている事は既にお伝えしました。もう何処へ行ってもガンの群れが観られるほどです。その中にはヒシクイ(亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイ)、マガン、【ハクガン】、シジュウカラガン更にはカリガネも確認できました。
 でも・・・今期の大潟村は例年にないくらい多くの積雪があって農道は勿論、舗装してある道路も除雪対象から外れている道路は現在でも通行できないところが大半です。
 そんな状況下では積極的に『大潟村へガンの観察へお越し下さい』とは言いづらいのですが、それでもこの光景は一見の価値有りです。

 今日はそんなガン達の中から【ハクガン】を取り上げます。なんか久しぶりだな~。【ハクガン】を見たのも^^


 暖気が続いて一週間ほど前から【ハクガン】達が大潟に戻って来ました。
 例年にない積雪と寒気の為、南下していた【ハクガン】を観察できない期間が続きましたが、元気にこの冬を乗り切っていたようで安心しました。

 久しぶりの【ハクガン】観察はついつい時間を忘れてしまいます。歩く姿、餌を食べる姿、私を警戒している時でさえ見とれてしまいます(←それってどうなの?と自分でも思いますけど・・)。
 いつも以上にじっくり観察していると彼らの顔がちょっと汚れているのが気になりました。よくハクチョウでもある事例ですが泥がちな場所で採餌していてその泥が付着して染みついているようです。


 アップにしてみるとこんな感じです。嘴の周囲が黒っぽくなっているのが解るかと思います。よく言えば精悍さが増したと言いましょうか^^。白く可憐な印象の【ハクガン】も泥に顔をつっこんで採餌してきた証でしょう。そんなワイルドな一面も見てみたかった気もします。


 ちなみにこの日確認した15羽の成鳥の群れは全員この様な顔になっていました。ちょっと離れた場所には別の群れもいたのですがそちらは残念ながら確認できませんでした。そちらの群れには幼鳥が混じっていたのでその幼鳥がどんな顔になっているのか興味があったのですが・・・。
 この記事をご覧になった方々で大潟に足を運ばれる方もあるかも知れません。【ハクガン】を見つけた際には是非この点に注目して観察してみて下さい。