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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白鳥のみずのみ

2010年12月10日
秋田
 師走も10日となりました。私が日頃からお世話になっている師匠達もかなり忙しいようで・・・正に「師走」といった状態に。でもいくら忙しくても行動には余裕を持ちたいものです。私も何かが疎かにならないように注意しないと・・・。 



 はい。今日も昨日に続いて西部承水路沿いの水田で過ごしていたハクチョウの群れの観察からお伝えします。

 この時期、田んぼでは稲が刈り取られ、畑の作物からも緑色が少なくなり、周囲は茶色主体の光景となっています。そんな中でハクチョウの大きくて真っ白な身体は遠くからでもよく目につきます。ですから水路に集中しているつもりでもパッと目を惹かれ・・・観察してしまいます^^

 この時は100羽ほどの群れが田んぼで採餌していました。この群れはコハクチョウ主体の群れで、2~3割ほどオオハクチョウが混じっていました。

 採餌の様子を観察していると近くにいたハクチョウが水を飲み始めました。


 水田の中の水溜まりに嘴を水平に下ろし、下嘴に水をため込みます。


 下嘴に溜まったら嘴を閉じて首を挙げ、喉に流し込みます。
 ハクチョウを初めほとんどの野鳥は私たちのようにグビグビと吸い込んで水を飲むのではなくこの様に嘴に水を溜めて汲み上げてそれを流し込むようにして水を飲むのだそうです。この2枚の写真からはその様子がよくわかりますよね?

 この飲み方で一度にどれくらい飲めるのか解りませんが、何度か繰り返して水を飲んでいました。


 そして飲み終えると満足そうな表情を浮かべていました。


 ところで皆さん気付かれました?この一連の写真ですが手前のハクチョウとその奥にボケて写っているハクチョウの動きがシンクロしていた事を!!3枚目の写真は、水を飲み終えた2羽のハクチョウたちがお互いの顔を見合わせているかのようですよね?


 それともう一つ。こちらは気付かれた方も多いかと思いますが、左手前のハクチョウは嘴の大部分が黒く、黄色い部分がごく僅かに見られる程度です。そうこちらもコハクチョウの亜種である【アメリカコハクチョウ】です。黄色い部分を見比べると解るように、昨日の日記の【アメリカコハクチョウ】とは別個体です。