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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

嘴が真っ黒!?

2010年12月09日
秋田
 今、大潟村には滅多にお目にかかれない野鳥が数カ所で見られているようで普段より多くのバーダー達がやって来ているようです。既にいくつかのブログ等でも紹介されていますから皆さんの中には既にご存じの方もいるかも知れませんね。私はと言うと・・・完全に乗り遅れています。



 はい。と、言うことで私はいつも通りに自分が仕事中に出会った野鳥達の話題です。


 近頃、ハクチョウの群れがあちらこちらで観られるようになってきました。数羽から十数羽の小さな群れもあれば数百羽の大きな群れもあります。大潟草原鳥獣保護区沿いの水田にも決まって数十羽の群れがいて落ち穂や稲わらや雑草を食べています。

 その中にちょっと変わった(?)ハクチョウを見かけました。


 こちらがそのハクチョウです。大きさはコハクチョウよりもやや大きい感じ。最大の特徴は嘴です。


 横からみるとこんな感じです。あれっ?と思ってじっくりと観察してみました。
 嘴が真っ黒に見えます。体つきなどは周りにいるコハクチョウと大差はありませんがやはり若干大きいように見えます。
 

 やはり最大の特徴である嘴をじっくり見てみようと思い・・・スコープでドアップにして見てみたら・・・真っ黒に見えた嘴にも眼の先にほんの僅かな黄色い部分がありました。田んぼの泥で解りにくくなっていますが両側に確かに黄色い部分が認められます。


 このハクチョウはコハクチョウの亜種とされている【アメリカコハクチョウ】です。図鑑や様々な資料には「迷鳥」とか「稀な冬鳥」との記載がみられますが大潟村では継続して観察できています。少なくとも私がアクティブレンジャーになってからは毎年確実に観察できていますから。


 珍鳥フィーバーに乗り遅れている私ですがこうして仕事中にも希少な野鳥を観察することが出来ています。改めて大潟村の鳥相の豊かさに驚かされ、それを支えて素晴らしい環境があることを実感する今日この頃です。