アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
初雪の日の出来事
2010年10月27日
秋田
昨日からテレビや新聞で報道されている通り、折からの冬型の気圧配置で一気に冷え込んだ北日本各地から初雪の便りが聞かれ、各地の高い山では初冠雪が記録された昨日、森吉山にも初冠雪、森吉山麓高原で初雪を観測しました。
私もこの日記で昨日、お伝えしたところですが今日は画像付きで、今日の様子も含めてお伝えしようかと思います。
昨日、森吉山野生鳥獣センターに向かう途中、秋田自動車道を降りた頃から雨が降り出し、これは寒い一日になりそうだと少々憂鬱に感じながら車を走らせていました。
山間部に入り、一層寒さを感じながらどんどん標高を上げていくと雨粒が霙(みぞれ)状に変わりました。更に標高を上げると霙が白くなり雪へと変わり始めました。およそ500mまで上がったときには道路にも雪が見られ、紅葉し色づいた木々も白い雪を被った状態でした。
森吉山野生鳥獣センターの建つ地点の標高は645m。たっぷりと水分を含んだ雪に一面覆われていました。
駐車場に着くと、意外なほど車が駐車されていました。見るとほとんどが県外ナンバーで関東圏、関西圏の地名も見られます。タイヤをチェックすると8割ほどがいわゆる夏タイヤで、スタッドレスはごく僅かでした。天気予報は更に悪化することを伝えています。この車両が全て無事に帰着出来るのだろうか?と不安が過ぎりました。
入山者の目的は大体察しが付きます。恐らくはこうでしょう・・・。
「天気予報は東北や北海道の山間部では雪が降るでしょうと伝えている。となると・・・途中までは安心して車を走らせて行けて、目的地には雪が降っている。これは撮影の絶好のチャンスだ!!!」
きっと目的地は桃洞滝でしょうからそこへ向かって歩いていけば三脚に添えたカメラを担いだ方々に次々と出会うはず・・・そう思いながら歩いていきました。
すると予想通り次々とカメラを構えた方々に出会います。その時、雪は降り続け、どんどん激しくなってきています。それでも撮影に夢中な方々に『道路は既にシャーベット状の雪が積もっています。』と現状を伝え、安全に帰着で出来るようにくれぐれも無理をしないようにと注意を促しますが・・・・。
中には、私の忠告を真摯に聞いて下さる方もいますが、大半の方々は私の声が右の耳から入って左の耳から抜け出ているのがハッキリと解るような対応でした。
紅葉と雪のコントラストなんて滅多にあるチャンスじゃない!!
渓谷の美しさと紅葉とだけでも足を運ぶ価値があるのに、それに雪が加わって居るんだからこれを逃すわけにはいかない!!と言うのが言い分のようです。
このチャンス(?)の為に遠くから車を走らせて方々には、雪は想定内。帰り道の運転が緊張を強いられるのも覚悟の上。なんだそうです・・・。
でもタイヤは夏タイヤ。ウェアは雨具のみで防寒対策も甘い・・・私の声は届かない・・・。
急激に寒くなったときの寒さは体が慣れていないから、いつにも増して身に凍みるもの。シーズン最初の雪道は通い慣れた道であっても極度の緊張を強いられるもの。雪国に住む私からしてみればそんなリスクを冒してまで・・・と思ってしまい『撮影に夢中になるあまり身体が冷えて低体温症になったり、帰り道で車がスリップして事故を起こしたり・・・そんなことがあっては迷×$※%#・・』という言葉が出かかりましたが飲み込みました。
森吉山麓では昨年、雪があるため通行を禁止しているコースに入り込んだアマチュアカメラマンが足を滑らせて命を落とすという事故がありました。彼らの言う『滅多にないシャッターチャンス』を目指して行った果ての不幸な事故でした。
普段であれば気軽に散策できるコースも雪が降ると一変します。なんてこと無いはずの箇所が思わぬ難所になったりもします・・・・。「いつもと同じ」ではないんですよね。
私たちはそんな不幸な事故はもう2度と起こって欲しくないと強く思っています。その事だけは声を大にして言いたい!!
私もこの日記で昨日、お伝えしたところですが今日は画像付きで、今日の様子も含めてお伝えしようかと思います。
昨日、森吉山野生鳥獣センターに向かう途中、秋田自動車道を降りた頃から雨が降り出し、これは寒い一日になりそうだと少々憂鬱に感じながら車を走らせていました。
山間部に入り、一層寒さを感じながらどんどん標高を上げていくと雨粒が霙(みぞれ)状に変わりました。更に標高を上げると霙が白くなり雪へと変わり始めました。およそ500mまで上がったときには道路にも雪が見られ、紅葉し色づいた木々も白い雪を被った状態でした。
森吉山野生鳥獣センターの建つ地点の標高は645m。たっぷりと水分を含んだ雪に一面覆われていました。
駐車場に着くと、意外なほど車が駐車されていました。見るとほとんどが県外ナンバーで関東圏、関西圏の地名も見られます。タイヤをチェックすると8割ほどがいわゆる夏タイヤで、スタッドレスはごく僅かでした。天気予報は更に悪化することを伝えています。この車両が全て無事に帰着出来るのだろうか?と不安が過ぎりました。
入山者の目的は大体察しが付きます。恐らくはこうでしょう・・・。
「天気予報は東北や北海道の山間部では雪が降るでしょうと伝えている。となると・・・途中までは安心して車を走らせて行けて、目的地には雪が降っている。これは撮影の絶好のチャンスだ!!!」
きっと目的地は桃洞滝でしょうからそこへ向かって歩いていけば三脚に添えたカメラを担いだ方々に次々と出会うはず・・・そう思いながら歩いていきました。
すると予想通り次々とカメラを構えた方々に出会います。その時、雪は降り続け、どんどん激しくなってきています。それでも撮影に夢中な方々に『道路は既にシャーベット状の雪が積もっています。』と現状を伝え、安全に帰着で出来るようにくれぐれも無理をしないようにと注意を促しますが・・・・。
中には、私の忠告を真摯に聞いて下さる方もいますが、大半の方々は私の声が右の耳から入って左の耳から抜け出ているのがハッキリと解るような対応でした。
紅葉と雪のコントラストなんて滅多にあるチャンスじゃない!!
渓谷の美しさと紅葉とだけでも足を運ぶ価値があるのに、それに雪が加わって居るんだからこれを逃すわけにはいかない!!と言うのが言い分のようです。
このチャンス(?)の為に遠くから車を走らせて方々には、雪は想定内。帰り道の運転が緊張を強いられるのも覚悟の上。なんだそうです・・・。
でもタイヤは夏タイヤ。ウェアは雨具のみで防寒対策も甘い・・・私の声は届かない・・・。
急激に寒くなったときの寒さは体が慣れていないから、いつにも増して身に凍みるもの。シーズン最初の雪道は通い慣れた道であっても極度の緊張を強いられるもの。雪国に住む私からしてみればそんなリスクを冒してまで・・・と思ってしまい『撮影に夢中になるあまり身体が冷えて低体温症になったり、帰り道で車がスリップして事故を起こしたり・・・そんなことがあっては迷×$※%#・・』という言葉が出かかりましたが飲み込みました。
森吉山麓では昨年、雪があるため通行を禁止しているコースに入り込んだアマチュアカメラマンが足を滑らせて命を落とすという事故がありました。彼らの言う『滅多にないシャッターチャンス』を目指して行った果ての不幸な事故でした。
普段であれば気軽に散策できるコースも雪が降ると一変します。なんてこと無いはずの箇所が思わぬ難所になったりもします・・・・。「いつもと同じ」ではないんですよね。
私たちはそんな不幸な事故はもう2度と起こって欲しくないと強く思っています。その事だけは声を大にして言いたい!!