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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ざっと2万

2010年10月26日
秋田
 今日は森吉山麓で初雪を観測いたしました。普段であれば大体この時期に森吉山の初冠雪を見て「もうそろそろあの雪が麓にも降りてくるんだな~」なんて思いながら気持ち的にも冬に備えていくのですが、今日は森吉山の初冠雪と森吉山野生鳥獣センター周辺の初雪を同時に観測しました。その画像は後日の日記で・・・



 さて・・・今週は初雪やら飛来の確認やら色々とイベント(?)が多くて何を取り上げて良いのやら?と迷ってしまいますが今日は予定通り(←何の?誰の?というツッコミが聞こえそう・・・)大潟村内で確認した【マガン】の群れを取り上げます。

 既に何度も書いているかも知れませんが、大潟村にガン達が飛来するのは国内の主な飛来地から飛来情報が聞かれた後、遅れて飛来する傾向にあります。今年も近くの小友沼に飛来した【マガン】が4万に達したとか・・伊豆沼と蕪栗沼を合わせると8万くらいになっている・・・なんて各地の飛来情報を羨ましく聞いていましたが、先日大潟村北部の承水路脇の水田にざっと2万羽の【マガン】が採餌しているのを確認しました。
 羽数や場所からして小友沼を塒としている【マガン】の群れが採餌場所として大潟村にやって来ているものと推測されますが、それでもこれだけまとまったガンの姿を見るのは今季初でした。


 甲高い鳴き声を上げながらやって来る【マガン】達。


 警戒心の強い彼らは人通りのある道路から直接見えないような場所を選んで降り立ちます。
 この時も水路に沿って生えているヨシがブラインドとなる田んぼにまとまって降りていました。

 この時期はまだまだ色んな場所に多くの落ち穂があってある意味食べ放題のような気もしますが、彼らは自分たちの安全を第一に考えて行動しているのが解ります。そんな彼らに安心して採餌してもらい、その後ゆっくりと休憩できるように私たちは配慮していかねばなりませんね!!

 
 さてさて、今年はガン達の渡りにも大きな変化が生じているようで・・・未だにヒシクイの姿を見ていません。聞くところに寄れば、ほんの数羽は【マガン】の群れに混じって姿を見せているようですがまとまった飛来情報は未だ耳に入ってきません。『今年は紅葉も遅かったから、ガン達の飛来も遅くても不思議はないよ』なんて声も聞きますがその真相が気になるところです・・・。