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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

【実施報告】 自然観察会『紅葉の安の滝を訪ねる』

2010年10月19日
秋田
 このところ「データの整理をちゃんとしておけよ」とか「観察記録をきちんとまとめておくように」などと忠告される事が続きました。確かにごもっともな忠告なので、耳が痛いのですがこれが私にとって難しい作業なんですよね・・・。そろそろ「時間が無くて・・・」という言い訳も厳しくなってきました。そもそもそんな言い訳自体が見苦しいとは解っているのですが・・・。




 さて、先日の日曜日、森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会を実施してきましたので報告します。

 週末の天気予報は『曇り一時雨』。しかも午後から雨の確率が高いという・・絶好の行楽日和とはいかないようだ。でも安の滝紅葉は今が良い時期だし・・。かと言って雨に濡れながらの観察会じゃ・・・。
 と、色々なことが頭を駆けめぐりながら日曜日早朝、奥阿仁の名瀑「安の滝」を舞台とした自然観察会へと向かいました。

 集合場所の打当温泉前に到着した時には青空が覗かれ、明るい兆しが見え、どうにか観察会は出来る!と安心して受付を設置し、参加者の皆さんを待ちました。

 今回の観察会は初めて奥阿仁での開催となり、参加者の募集に際しては不安もありましたが蓋を開けてみると予想以上の申し込みがあり・・最終的には定員の2倍ほどの申し込みを頂くこととなりました。しかしながら現地は駐車スペースも限られ、歩道も狭いのでどうしても人数を制限せざるを得ず・・。多くの方々の期待に添えられずに心苦しい思いがありました。
 それでもいつもより1つ班が多い体勢で観察会を実施。講師には鳥獣保護区管理員や地元ガイドの方々にお願いし、そこに私が加わりました。
 

 参加者の大半は「安の滝に行くのは初めて」という方々で、言葉や表情や行動から楽しみにされているのがビンビン伝わってきます。地元の方々も『同じ北秋田市に住んでいるけどなかなか機会がないからね』ということで申し込まれた方もいました。我々講師、スタッフとしてはその期待に添うように様々な話題を盛り込んで案内をしなければならないと気を引き締めて望みました。
 

 空はやや暗くなってきて・・・不安を感じながらのスタート。歩道沿いの随所で観察&解説しながら歩いていきます。
 個人的には色々と頑張って解説をしていたのですが、時々「私の解説を聞くよりも綺麗な紅葉を眺めて貰った方が余程印象に残るんじゃないか?」と感じ、眺めの良い場所では暫く黙って景色を堪能してもらいもしました。
 でもやはり雨が気になって・・・皆さんは雨具をお持ちなっているので心配ないように思いますがこの時期に雨に当たりながら長い時間を過ごすのはなかなか厳しいことです。
 早く安の滝を心ゆくまで眺めていただきたい!しかし雨に濡れながら歩くのも出来るだけ避けたい!こういう時ってどうするのがベストなんでしょうかね?


 やはり途中で雨が降ってきてしまいました。濡れる前に早めに雨具を装着する時間をとります。
 滝がもうすぐ目の前に現れてきました。周辺の紅葉と相まってなかなか見応えのある景観です。この眺めの前で言葉は無用かも知れませんね。
 今頃何人かの方々はこの時撮った写真を携帯の待ち受けに使っているんでしょうね!!


 雨が降っていましたが時間をとって撮影して貰いました。この後、更に歩を進めて滝の直下まで行ってきました。数日分の雨を湛えた安の滝はいつもより水量が多く、大量の水飛沫を上げて荒々しい姿を見せてくれました。参加者も大変喜んでくれたようです。

 滝を眺めるには雨もまた重要なエッセンスとなって眺めに彩りを与えてくれるんですね。シトシトと雨が降る中、豪快な水しぶきを浴びて見上げた滝の姿の何と印象的だったことか・・・。







 今回の観察会で今期、森吉山野生鳥獣センター運営協議会が主催する自然観察会は終了しました。参加して下さった皆様ありがとうございました。今後の予定は未だ未定ではありますが、きっと観察会は継続していくだろうと思います。来期以降も多くの方々にご参加いただくことを願っております。


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