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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

「化女沼秋の自然観察会」を開催しました

2010年09月28日
仙台
季節はあっという間に秋へと移り、9月24日にはマガン第一陣9羽が伊豆沼に到着しました。道理で寒い訳か!?

翌25日、化女沼でチョウやトンボを通して、生物多様性を知ってもらう観察会を開催しました。これまで仙台自然保護官事務所では渡り鳥の観察会を多くしてきましたので虫をテーマにした観察会は、はじめて!準備はずーっとしてきたのですが、想定外の寒さ、どうしよう、トンボが飛んでいない?

雨は降っていないし、参加者も集合、観察会のはじまりです。


化女沼は、冬、マガンや亜種ヒシクイのねぐらとして知られいていますが、冬鳥を支えている沼周辺のいきものであるトンボやチョウを探してみましょう。



講師を務めてくれた遠藤洋次郎さん、みんなに網の使い方を伝授、子どもたちは網捌きに、どんぐりまなこです。
「寒い日は、チョウはどんなところにいるかな?探してみよう!」




「チョウを捕まえたよ」、「どれどれ、シジミチョウだね。ツバメシジミだよ。」「あっ、こっちはキタキチョウ、それはモンキチョウ」とチョウはメドハギ(マメ科)の周辺でそれぞれが発見しはじめました。「幼虫もみっけ!」そうです。ツバメシジミもキタキチョウもマメ科の植物が食草です。チョウの幼虫は種類によって食草が違います。

今回のねらいは、チョウを通して見えてくるのは、食草になる植物、トンボを通して見えてくるのは環境、アキアカネ、ナツアカネは田んぼと仲良し、チョウトンボやウチワヤンマは植生豊かな池沼が大好きと、化女沼の周辺の豊な環境が見えてくるはずなのです。いろんな生き物がいろんな形で支え合っていることを知ってもらいたい。
もうひとつは、身近な自然に触れる楽しみを子どもたちに体験してもらいたいのです。次世代にこの自然をつなぐためにも。

今回は秋でしたが来年はぜひ、夏休みに開催したいと思っています。

これからの行事ですが、11月下旬には、仙台市八木山動物公園での観察会、12月上旬には化女沼で渡り鳥観察会を予定しております。

皆さんのご参加お待ちしております。