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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

油断大敵

2010年09月08日
裏磐梯
皆さん、こんにちは。
8月も終わり、9月になっても暑い日が続いておりますが、裏磐梯はようやく涼しさを取り戻しつつあるようです。

先日(9月3日)、磐梯山の登山道でまだ巡視をおこなったことのない登山道があったので、早速行ってみることにしました。しかし、この安易な考えが、後で怖い思いをするとは思いもしませんでした。

巡視をおこなった登山道は、渋谷口の登山道。猪苗代町の磐梯国際スキー場が玄関口となっています。登山者カウンターの点検で月に数回、林道の途中までは行くことはあるのですが、カウンターが設置されている先へはまだ行ったことがありませんでした。そういった好奇心からも後押しされ、今回渋谷登山口から登頂してみることにしたのです。


出発点の磐梯国際スキー場から磐梯山方面の様子。
下界はご覧のように、まだ青空も見えていますが、磐梯山の方は雲に覆われているようです。


しばらく幅広な林道を歩き、その後は細く狭い登山道へと変わっていきます。
利用する登山者が少ないせいか、上の写真のように、草本がかなり繁茂し、藪こぎ状態でした。さすがにこれでは、利用しづらいので簡単に刈り払いもしました。


段々と、標高が上がるにつれ、ガスがかかり、風も強くなってきました。
視界も悪く、先へ進むためのマーキングや道標の確認も困難な状態です。
猪苗代スキー場からの登山道との分岐点手前辺りで、完全に次の道標が確認できず、立ち往生してしまいました。さらに戻る道もわからなくなる始末。晴れていれば、磐梯山の位置などで、おおよその方角は確かめられますが、ガスの中ではお手上げです。
まさか、磐梯山の登山道で道に迷うということを想定していなかったため、コンパスも携帯していませんでした。仕方なく、辺りをしばらく右往左往している間に、ようやく来た道を発見。何とか日が暮れる前に、無事帰路につくことができました。

しかし、このまま戻る道も見つからなかったら、最悪の場合遭難していたかもしれません。
最近は、かなりの頻度で山へ行くことも多く、登山にも慣れてきたせいか、少し気が緩んでいたのかもしれません。
今回の出来事で、山を侮ると怖い思いをするということを改めて実感し、これからは登山に対する心がけをしっかり持ち、万全な装備で山に挑みたいと思います。