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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

吾妻山登山道合同巡視・点検

2010年08月26日
裏磐梯
先週はようやく夏の猛暑から解放されたかと思えば、また今週は暑い日が続きますね。
外へ出ても、室内にいても、あつーい裏磐梯です(事務所には冷房がありませんので…)。
日差しも強く、そんな日に登山した後はかなり日焼けもしてしまいます。山へ登る際は、日焼け止めを、また水分補給はマメに摂りましょう。

先日の8月19日(木)に、猪苗代山岳会、猪苗代町役場、会津地方振興局の方々と合同で、吾妻山登山道の巡視と点検をおこないました。
今回の巡視コースは、浄土平からスタートし、姥ヶ原、東吾妻山、駕篭山(かごやま)稲荷神社、谷地平などを回り、再び浄土平へ戻るというコースです。比較的長い行程だったので、朝の8時半に出発し、夕方18時頃の下山となりました。
今回巡視の先導役をしてくださったのは、猪苗代山岳会副会長の佐藤英一郎氏で、登山道周辺で問題となっている箇所を案内していただきました。


浄土平から30分程で姥ヶ原に到着。この周辺は、春先の雪解けの水や雨で、土砂が流出し、本来植生がある場所に土が流れ込み、裸地化が進んでいるようです。また、その周辺の木道も老巧化によりボロボロの状態だったり、土に埋まっている木道もありました。利用と保護の両面のことを考えると、今後何らかの対策を早急に考える必要がありそうです。


こちらは東吾妻山頂の様子。あいにく裏磐梯方面は雲に隠れてみえなかったのですが、鎌沼や吾妻連峰は望むことができました。


さてさて長く薄暗い林床内を歩き続け、出発してから約5時間半。谷地平に着きました。
ここは訪れる人も少ないことから、地糖も数多く残っています。写真はありませんが、この他にトリカブトやツリガネニンジン、ミズギクなどたくさんの高山植物が咲き誇り、さながら別天地を思わせる雰囲気でした。時折、霧に包まれることもありますが、晴れていれば、吾妻連峰の山々を見渡すこともできます。
谷地平へは、湿った林床内を歩きますので、足場があまりよくありません。特に苔がついた石や岩場は大変すべりやすので慎重に進むようにしてください。