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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

活き活きカエル

2010年07月14日
秋田
 空梅雨と思わせる日が続いていたかと思ったらいきなりの豪雨です。あまりに振り幅が大きく戸惑うこともあります。またこの豪雨は各地で大きな被害をもたらしています。森吉でも森吉山野生鳥獣センターに向かう県道が冠水し一時不通となっていましたが現在は復旧しています。ご安心下さい。



 さて、今日の日記は雨の日に出会うカエルたちの話題です。

 皆さんも雨の日に車を運転していると道路に沢山のカエルが飛び出してきて・・・なんて経験をお持ちではないですか?あの状況はなにも車の走る道路に限った話ではなく登山道でも同じような事が起きています。
 その中で出会いの頻度が高い2種を取り上げました。先ずは【アズマヒキガエル】です。カエルの苦手な方々には申し訳ありませんが・・・この風貌でのっしのっしと歩く姿は嫌でも目を引きます。


 この【アズマヒキガエル】を見つけたら・・『触るなキケン!!』と直ぐに頭に浮かんでしまいます。
 実は目の後ろにある耳線(じせん)に毒をもっているのです。例えばヘビなどに捕らえられて噛まれたとき耳線が圧迫されるとそこから毒を分泌するのだそうです。
 その事が頭にあるので直ぐに『触るなキケン!!』と思ってしまいますが・・以前、桃洞滝コースを知人達と歩いている時、ふと【アズマヒキガエル】が現れました。するとカエル好きの方がすっと手を伸ばして【アズマヒキガエル】を持ち上げました。私は『えぇぇぇ~触っても大丈夫なんですか?』とビックリして聞きましたが、ケロッとした顔で『毒はもってますけどちゃんと持ち上げれば平気ですよ』と言い切っていました。恐らく圧迫しないように柔らかな手つきで持ち上げていたのでしょうが、ちょっとショッキングな光景でした。
 この方のカエル好きは相当なレベルですので普通の感覚では捉えない方が懸命です。決して真似はしないで下さい(だったら何故書いたんだ?と言われそうですが・・・)。



 続いてもう1種。今度は【ヤマアカガエル】です。歩道と言わず、渓谷と言わずよく目にするカエルです。よく似ている種にニホンアカガエルという種がいますが、そちらとは出会いが少なく、是非お目に掛かりたいと思いながら歩いているのでアカガエルらしき姿を見つけるとついマジマジと見てしまいます。

 この時も滝の側で休憩していると近くにひょっこりと顔を出しました。


 この状態ではアカガエルとまでは解りますが、ニホンアカガエルなのか?【ヤマアカガエル】なのか?解りません・・・。
 後ろに回って背中を見たり、姿勢を低くして横顔を見たりします。その時の私の姿を誰かに見られたらきっと赤面してしまう行動をしていると思いますが・・・この時もニホンアカガエルには逢えず、【ヤマアカガエル】でした。そこで私がガッカリしてしまうのですがこの【ヤマアカガエル】にしてみれば折角近くに来てやったのに背中や横顔をジロジロ見られて挙げ句にガッカリだなんて言われる筋合いは無いはず・・・。全く失礼な観察者です・・・・。


 さてさて、この他にもいくつかの種が生息していますが、私はこの2種以外との出会いのチャンスが極端に少なくなっています。また新しい出会いがありましたらご紹介します。