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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

閖上海岸で漂着ゴミ調査

2010年06月04日
仙台
6月に入って初夏らしい天候に恵まれた日、宮城海上保安部主催で地元協力校である「名取市立閖上中学校」の全校生徒のみなさん、そして閖上海岸(愛称:ゆりりん)の整備・保護活動をしている「ゆりりん愛護会」のご協力のもと「海浜漂着ゴミ調査及び海浜清掃」が開催されました。私たち仙台自然保護官事務所も参加しましたので報告いたします。

閖上中学校では海岸の清掃活動を永年にわたり実施するとともに、県の絶滅危惧種ハマボウフウの保護と増殖に向けた調査・保全、海岸松林再生のため、学校と協働した植林など地域の環境整備に貢献してきて、平成18年度「みどりの日」自然環境功労者表彰「環境大臣表彰」を受賞している学校です。

私たちは、漂着ゴミ調査のグループに参加、調査対象・調査方法は、家庭ゴミ、産業ゴミ、金属、プラスチック、ビニール、ロープなど、普段私たちがゴミを出すような分類で、調査票に書き込み集めていきます。



中学生に混じってゴミ拾いをする森林保護官、海上保安部のスタッフからは、「今日は自然物以外のゴミを拾うこと」という指令でしたが、みんなはプラスチックと思って拾ったものが、「コウイカの甲」と自然保護官の説明に、えっ~と驚きの声、人工物を探していると、不思議と自然物に目が行くようです。


約1時間ゴミ拾いをして、それぞれのグループで反省や感想を話し合っているころ、スカイパトロール中の海上保安部のヘリコプターが、海岸で活動中の私たちに低空飛行で声援を送ってくれました。


みんなが拾って調査したゴミを前に記念撮影!毎年ゴミを拾っている皆さんの感想には、「段々、ゴミが減ってきているようだ。」「漁業関係のゴミが多い。」「タバコのフィルターが多い。」「自分たちは捨てないようにしよう。」などの声が・・・・。

ゆりりんという愛称で呼ばれている閖上海岸では、ゴミが減り、砂浜の植物の代表選手である「ハマボウフウ」が多く生育する浜にしようと、地元の皆さんも頑張っていることに嬉しくなった一日でした。