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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大潟草原のチュウヒ

2010年05月31日
秋田
 最近、当事務所に『大潟草原に行きたいのですが・・・』と言った問い合わせが増えてきました。以前からガンの季節にこの種の問い合わせは数件あったのですが、最近は【チュウヒ】をお目当てにしたものが大半となっています。某テレビ局で大潟の【チュウヒ】を取り上げて放送がキッカケとなっているのでしょうか?


 そんな状況になっていますので、この日記でもたまには【チュウヒ】を取り上げようかな?と思いまして・・^^。


 大潟へ巡視に行くと【チュウヒ】との遭遇確率はほぼ100%です。私達はセンサス調査を実施しているので、どこで出会うかは決まっていませんが、一日の中でほぼ確実にその出会いは訪れます。
 普通に鳥見をするのであれば、移動しながら【チュウヒ】を探し回るよりも、じっくりと腰を据えて頻出ポイントで待つ方が確率が高まるような気がします。スタイルはそれぞれかとは思いますが、私としては『大潟草原鳥獣保護区の管理棟でじっくり待つ』事をオススメします。 



 管理棟からはヨシ原を低空で飛び回る【チュウヒ】を見ることが出来ます。


 こちらも頻出ポイントではありますが・・・場所の詳細を書くのは控えます(スミマセン)。



 他の猛禽類に比べても羽色の個体差が大きく、長年観察を続けている方々は『大潟のチュウヒは頭が白い個体が多い』なんて事も言います。私は他の地域を比べたことがないので、不確かなことは言えませんが、実際に観察していると確かに背中辺りまで白い羽をした個体をよく見ます。


 【チュウヒ】も他の鳥たちと同じように繁殖期を迎えています。繁殖活動を脅かすような事は絶対にしないでいただきたいと強く思いますが、翼を独特の浅いV字型にして緩やかなスピードで飛び回る姿とそこから急にハンターの顔に変わって獲物を捕らえる様子を是非観察していただきたいという思いは更に強く持っています。
 幸い、今週はずっとイイ天気が続きそうです。緑が鮮やかになってきたヨシ原の上空を飛び回る【チュウヒ】を観察・撮影するにはもってこいの条件となりそうですよ!!大潟でお待ちしてま~す^^。