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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大きくなれよ!

2010年05月28日
秋田
 昨日はパンフレットの話でしたが、今日は写真。このところ、東北各地のアクティブレンジャー仲間が撮影したとっておき(?)の写真を見る機会がありました。流石に良いところで仕事してます!それが写真を見ても感じられるくらい・・・で、何故そんな写真を見ているのか?それはまた今度・・・(ここまで言ってまだネタばらしをしないのか?って言われそうですが・・・)  



 今日の日記も繁殖中の野鳥の話し。取り上げるのは【トビ】です。


 保護区の中にあってずっと観察していた【トビ】の巣で孵ったばかりの雛を観察することが出来ましたので報告します。
 この巣は私が知る範囲でも既に3年は継続して使われている巣で、実績もあります。今期、この巣に【トビ】の姿を初めて見たのは、4月1日。既に約2ヶ月を経過しています。その時既に巣の上で1羽の【トビ】が伏せていて、「まさかもう抱卵している?・・・そんなはず無いよね・・」と思って継続観察を始めました。その後いつまで経ってもずっと巣の上で1羽の【トビ】が伏せていたので、一体どのタイミングで抱卵を開始したのか解りませんでした。
 しかし5月の半ばを過ぎてから、抱卵中の個体に別の個体が餌を運んでくる場面を観察できたり、抱卵交代する場面を観察できたりしていたので、「順調にいってるんだな~」と思って過ごしていました。


 そして、遂に先日・・・。
 いつものように巣を見ると親鳥の姿がありません。「おやっ?」と思って双眼鏡で覗くと雛の姿が見えました。


 それがこの写真です。2羽までは確認できましたが全部で何羽いるのでしょうか?


 そうしているうちに親鳥が餌を咥えて巣に戻ってきました。早速雛に餌を与えているようでした。


 トリミングしてみると・・・蛙かな?と思うのですが口移しで餌を与えているのが解ります。
 こうした場面を見ると普段は精悍な顔つきに感じられる【トビ】がもの凄く子煩悩な顔つきに見えてくるから不思議です。


 雛は日に日に成長してあっという間に大人と同じくらいまで成長しますからこれからの観察が楽しみです。どうにかして足を運ぶ回数を増やしたいと思います。しかしこの時期は何かと・・・なぁ。